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中国ドラマ|良言写意
邦題は『嘘つきな恋人 〜Lie to Love〜』、全32話。
ありがちな偶像剧かと思いきや、サスペンス要素満載、なかなか緊張感に満ちたドラマでした。
苏写意は復讐のため、父親を自殺に追いやった大企業オーシャングループの従業員に。会長・历择良のアシスタントとなり、父親の死の真相を暴こうとします。
じつは、写意と择良は2年前の登山中に出会い、星空のもと一晩を共に過ごしたことがありました。父親の死のショックで記憶をなくしたふりをしていた写意は、知らぬ顔で择良に近づき復讐しようとしますが、择良に魂胆を見破られ、真実の敵は彼ではないこと、择良自身も父親の仇を討とうとしていることを知ります。
一方、写意の姉は父親の死後、精神を病んでおり、姉の婚約者・謝明皓は献身的な看病を続けていました。明皓は写意に対しても家族として振る舞いますが、その執着ぶりは家族の域を超えており……
前半は、不正を働いた親族へのありがちな復讐劇でしたが、後半は身近な相手が敵となり、問題は複雑性を増します。各キャラクターの内面が描かれ、敵味方が入れ替わっていく展開は見応えがありました。愛と、それゆえの憎しみ、恨みが凄まじかった。
择良役の罗云熙(レオ・ロー)は細すぎて苦手…と敬遠していましたが、なるほどたしかにかっこいい。写意役の程潇(宇宙少女ソンソ)は演技がいまいちな感じでしたが、ビジュアルは最強。明皓役の季肖冰は、ただの報われない二枚目だと思っていたら、すごい怪演でした。ほかの俳優さんもみんなよかった。
それから個人的には、身体的な障害を取り上げたドラマだったのが興味深かったです。描き方はちょっと中途半端で、もう少し踏み込んでほしい気もしたけれど、日本よりも扱いづらい面もあるのだろうと。
印象に残ったセリフは「机会不是一直都存在(チャンスはいつまでもあるわけじゃない)」。新年はこれを肝に銘じてがんばろうと思います。
※画像は微博の公式アカウントよりお借りしました。
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