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2024年3月にクリアしたゲーム

 3月にクリアしたゲームたちです。19本。


Hidden Cats in London

プレイ時間:50分
 ロンドンでネコを見つける探し物ゲーム。
 日本語非対応だけどネコを見つけるだけなので問題なし。ステージはロンドンを舞台にしたノーマルとアドバンスド、あと簡単めなオマケステージが6個ある。
 ネコを見つけるという行為が楽しいって最初に気付いたのは誰なんだろうな。偉大だ……。


エスカ&ロジーのアトリエ ~黄昏の空の錬金術士~ DX

プレイ時間:32時間
 滅びを迎えつつある世界で、辺境の街の役人になって頑張る錬金術師のRPG。黄昏シリーズ2作目。
 主人公がふたりいて、それぞれでクリアするとトゥルーエンドにいけるようになる作り。だけど一周で満足しきってしまったのでエスカのみクリアでおわりにした。
 役人主人公のアトリエ、結構大変だった。常に期限に追われているし、そのシーズンのミッションを一定数クリアすると新しいミッションが見えるようになるっていう仕様がつらすぎた。「増えたミッションのためにこれ作りたいけどもう素材採集に行く時間がないよ~!」っていうのが頻発してしまって、気になる物を次々作るアトリエの楽しさがあんまり味わえなかったな……かと思えば最終年は時間に余裕がありすぎてエンディングまで寝て過ごしたし。
 エスカとロジーがずっと穏やかで良い関係を維持していたのが好き。出会ったときにお互いちょっと気になるところがあったっぽいから、どっかで一度大げんかイベントあるのかなあって思ってたけどなかった。ずっと仲良くしていてね。


スナフキン:ムーミン谷のメロディ

プレイ時間:3.5時間
 スナフキンになって、妙なことになってしまったムーミン谷に元の自然を取り戻すADV。
 とっても良かった。ムーミン谷に飛び込んだように絵の中を自由に歩き回れたのがまず最高。
『ムーミン』について、小さい頃見た気がするな~とか、スナフキンが格好良かった気がするな~とか、そのぐらいの印象しかない状態で遊んだんだけど、それでも充分楽しめる作品だった。
 ムーミン谷のみんなそれぞれ個性的で、もってまわった物言いをする子が多いのが好きだし、それらが教訓めいているのも味わい深くてよかった。あとスナフキンがやっぱり素敵だった。
 お話も温かみのある終わり方でよき。シリーズ化してもらってもっといろんなお話で遊びたいな~という気持ちになった。


20 Small Mazes

プレイ時間:50分
 バリエーション豊かな迷路を20種類遊べるゲーム。無料。
 迷路を解く力より、迷路のルールを理解するパズル力の方が必要かも? 小さな迷路が画面上に散らばっていて、どれからこなしても良いというのが気楽で良かった。ちょっと詰まったら別の迷路に浮気、というのがすぐにできる。
 英語のみだけれど、基本的には勘でいけたので大丈夫。一個なんか長文でルール説明されてるのあったけど読まないで解いた。ほどよく頭の体操が出来てよかった。


NAIRI: Tower of Shirin

プレイ時間:4.2時間
 わけもわからず両親を連行されてしまった少女が、逃げた先からいろんなヒトたちの助けを借りて、再び両親に会うべく冒険するポイント&クリックADV。
 これは自分がびっくりしたことなので最初に書くんだけど、物語が完結しなかった。探してみたら続編のストアページがあったので、いつかは出るのでしょう。
 上流階級の中でも特殊な家に生まれた世間知らずの主人公が、過酷な状況でも心を強く持って冒険していくお話。これからどうなっていくんだろうってそわそわしながら進めていたので、いろんな問題を抱えたまま終わってしまって惜しい。
 謎解き要素はほどよく歯ごたえがあって楽しかった。仲間になるケモたちもかわいい。


Fit Boxing feat. 初音ミク -ミクといっしょにエクササイズ-

プレイ時間:まいにち
 リズムに合わせて虚空を殴るボクササイズゲーム。ミク達と一緒に運動ができるよ!
 これはクリアとかじゃないんだけど、実は2の頃から2年ぐらいお世話になっていて、これだけお世話になっているゲームを紹介する場がないのは寂しいな~と思ったのでミクバージョンで全曲解放した今を記載タイミングとした。
 Switchにいくつかあるフィットネス系ゲームの中でも初心者向けだと思っている。コントローラーを手に持つだけで出来るので手間がないし、寝転がる運動がないので場所もそんなに取らない。エクササイズも左右の拳で殴るだけの簡単なものから用意されているので、体力作りをするための体力がないぐらいの方からでも始められると思う。多分。
 今作はミク達と一緒に音楽に合わせて虚空を殴る音ゲーみたいなモードも用意されていて、これがとっても楽しい。音ゲーヤバい曲として名高い「初音ミクの消失」もちゃんとあり、ボクササイズなのにソフランしてて笑っちゃった。
 気軽に運動習慣をつけたい人におすすめ。かわいいキャラと一緒に虚空を殴って健康になろう。


Cats of the Ming Dynasty

プレイ時間:30分
 明代を描いた絵巻物の中にいる『猫』を探すゲーム。なんかたまに「きみはニャーとは鳴かんじゃろ」と言いたくなるような子がいた気がするけど、『猫』なので。これ漢字圏じゃない人がやったら謎なのでは?
 何にしても、少し珍しい絵柄の猫探しで楽しかった。絵巻物の中に結構丁寧に紛れていて○。時間経過でランダムな未発見猫が揺れるようになっているので、見つけるのが苦手な人でも時間をかければ終わると思う。
 500匹まで5匹ごと、全部で100個の実績が手に入るようになっているので、実績をたくさん集めるのが好きな人にもオススメかも。


Verne: The Shape of Fantasy

プレイ時間:3.5時間
 フランスの小説家、ジュール・ヴェルヌの想像力をテーマに作り上げられたパラレルワールドを冒険するADV。
 パズル難度は低め。QTEがあるけどオプションでオフにできるので苦手な人も安心。背景のドット絵が綺麗で見ていて楽しい。
 ジュール・ヴェルヌが書いた小説や彼についての伝記などをまったく読んだことがないんだけど、読んでいたらより楽しめたんだろうな、と思わされるストーリーだった。わからないけれど多分、ジュール・ヴェルヌへの強い好意をもってこのゲームを作ったんだろうなと感じさせられる要素がたくさんあった。
 元々ジュール・ヴェルヌを好きな人がどう感じる作品なのかは未知数なので「ヴェルヌが好きな人にオススメ」とは言えないんだけど、わたしには面白かった。ヴェルヌの作品をどれか読んでみようと思う。


APICO

プレイ時間:4時間(満足するまで)
 ゆったりとした養蜂シミュレーションゲーム。
 やることが本当にたくさんあって、終わりが見えない感じ。このプレイ時間はわたしがハチミツを作って満足するまでの時間。
 遊ぶ前の想像よりもかなりゆったりしたテンポのゲームだったな、という感想。木材を作るには丸太を装置に入れて、ミニゲームとも呼べない簡単な作業をひとつひとつこなしていかなければいけない。少し発展させれば自動で木材を作ってくれる装置も作れるようになるんだけれど、これも動力をためるために簡単な作業が必要なのよね。他にも、ハチの種類を増やすために交配させたいハチを決めた後そこそこの時間を待ったり、ハチミツを作るのに使う水を集めるために桶を置いて雨が降るのを待ったりする。この辺のじっくりとした感じをおもしろいと思えるかじれったいと思ってしまうかでハマれるかどうかが分かれると思う。
 チュートリアルなど詳しくて、丁寧に作られたゲームだと感じるので味わいきれなくて不甲斐ない。こつこつと養蜂場を発展させていけるし画面もかわいらしいので、ハマる人はとことんハマるシミュレーションだと思う。


インソムニア:頭の中の劇場

プレイ時間:40分
 不眠症の女性の頭の中をのぞき見るポイント&クリックADV。
 眠れない時にこういうこと考えてしまうのはみんな同じなんだな~という妙な安心感を味わいながら遊んだ。わたしの頭の中に劇場はないけれど、余計なことばっかり思い出させてくるコビトは多分いる。
 謎解きは簡単め。寝る前の頭の中を再現してくるので、朝やったのに眠くなっちゃって大変だった。


コンプレックスループ

プレイ時間:5時間
 無実の罪で囚人となった元警官の女性が「使い捨ての駒」としてタイムトリップを強要され、1年前の事故で死んだ少女を助けることになるところから始まるSFアドベンチャー。
 会話を読むノベルパートと、目的のために探索をする脱出ゲームのようなパートと、敵と戦闘するマインスイーパーのようなパートがある。こうして並べるとごちゃごちゃして見えるけど、遊んでみたら意外とどれもバランス良く調和していてよかった。
 探索パートは制限時間の有無が選べるようになっている。わたしは焦るのがいやなのでナシにした。謎解きはほどよく歯ごたえがあったと思う。
 ストーリーがすっごく良かったな。ネタバレが勿体ないので書けることが少なすぎるんだけど、次から次へと状況が変化していく怒濤の展開が面白くって、ドキドキしながら進めてた。時間系SFの良さがぎゅぎゅっと詰まっていて最高。キャラクターも魅力的で良かった。大好き。


Botanicula (ボタニキュラ)

プレイ時間:2.5時間
 動植物たちの平和な世界の生命力を奪いにやってきた謎の黒い奴をやっつけるため冒険する栗と4匹の仲間達のポイント&クリックADV。
 物語に言葉はなく、映像だけで進んでいく。何が起こっているかは見ていれば大体わかる。
 音楽がすごく個性的で癖になっちゃう感じだった。リズムとコーラスがいい。何かを成し遂げた時の仲間達の声も好き。
 謎解きは難しすぎず簡単すぎずといったところ。ただMAP移動がちょっと大変だった。何度も行ったり来たりするハメになった。
 海外の絵本みたいな絵柄と、驚異に迫られつつも温かみを感じられる世界観がよかった。


Sparklite

プレイ時間:9時間
 強大な力を秘めた鉱石を悪用する男を止めるべく戦う、アクションADV。
 ドット絵がカワイイ。ストーリーはオマケ程度。アクションはレビュー見ると簡単という意見が多いけど、ヒットアンドアウェイをちゃんとしないとすぐ死んでしまうので自分的にはそんなに簡単じゃなかった。攻撃や防御のパッチを着けるとすぐ簡単になるよって意見もあったけど、最大強化のパッチをそれぞれ2個ずつつけて回復アイテムもゴリゴリ使ってやっとラスボスを倒せたぐらい。大変だった……。
 死ぬ度にMAPが変わる仕様なんだけど、死んでも消えるのはそのチャレンジで入手した消費アイテムだけだし、その消費アイテムも毎回手に入るのでローグライクって感じはあまりしなかったな。チャレンジごとのプレイスタイルが変わらない。運が良いときの上振れみたいなのがない分、アクションが下手だとかなり長い時間稼ぎプレイをすることになる。
 つまりアクションが下手なわたしはプレイ時間の8割ぐらい稼ぎプレイをしていたんだけど、良い感じの音楽とかわいい絵柄のおかげでストレスは軽めだった。毒沼MAPはきらい。


奇癒ダンジョン

プレイ時間:1時間
 新米冒険者と転職したての治癒術士がダンジョンを進む短編ADV。無料。
 武器や盾、アイテムの「持ち手」を適切に選ぶ、パズルっぽい感触の戦闘でモンスターを倒して行くのが主なゲームプレイ。利き手で武器を持たなきゃダメージが出ないとか、敵が力をためた時は防御に集中しようとか、そういうの。軽い頭の体操にちょうど良い感じ。
 絵がかわいいし、挿絵もあって嬉しい。お話も短いながらに心温まる優しいもので良かった。好き。


OU

プレイ時間:4時間
 記憶をなくした状態で目覚めた少年として、案内役のオポッサムに導かれながら絵本のような世界を歩くADV。
 周回前提の作りで、真エンディングまでには3周することになっている。けど、2周目からはギミックが省略されるし、新しいイベントがかなり多いので普通に「1章ごとにエンディングを挟むゲーム」ぐらいの感覚で遊べると思う。
 案内役のオポッサムがめちゃくちゃ好き。開始早々「おい。歩きなよ。それはきみのやるべきことだぜ」とか言われた時点でもう好きすぎてどうにかなりそうだった。この……こういう口調いいよね。よくない?
 ストアページ見ればわかる通り絵が緻密で素敵だし、音楽も心地良い。ゲームのテンポはゆったりめ。今何が起こっているか知りたいと焦るより、オポッサムとの会話を楽しんで噛みしめながら進めるのがちょうど良かった。
 正直もっとネタバレ全開で話したいことがたくさんあるんだけど、未プレイの人のソレに干渉したくないので我慢している。おしゃれな言い回しが好きな人や、「物語を書いたり読んだりすること」が好きな人はきっと気に入ると思う。すごくよかった。


Rain City

プレイ時間:2.6時間
 公害をもたらす工場の取材に行ったきり戻ってこない妹を探すため、工場に潜入する兄猫のポイント&クリックADV。
 絵がかわいい。操作性はわるめ。謎解きは難しいというよりわかりづらいといったほうが感覚に近いかも。なんか……決してギャグテイストのお話じゃないはずなのに解法がギャグっぽくてなかなか思いつけなかったし、答えがわかったら笑っちゃったな。あと最後になぜかボスを倒すアクションパートがあった。


Tengami

プレイ時間:1時間
 枯れた桜の木を再び咲かせるため(?)に探索するパズルADV。
 世界が飛び出す絵本のような感じで出来ていて、ページをめくって新しい物を飛び出させたり、物を引っ張って移動させたりしてパズルを解いていくことになる。なんか懐かしく感じられて面白かった。
 パズルの全体的な難度はやさしめ……だけど主人公の歩みがとんでもなく遅いので、トライ&エラーをしようとするとじれったさを感じさせられる。パズル目的の人よりアート目的の人にオススメ。


Sword of the Necromancer

プレイ時間:4.5時間
 愛する人を生き返らせるため、ネクロマンサーの剣を使ってダンジョンを進むローグライトアクション。
 ストアページを見たときなんとなく「寡黙な青年が愛する女性を生き返らせるお話」かなって思ってたら「口の悪い女盗賊が愛する女性を生き返らせるお話」だった。ストアページにこの単語が書かれてないのいっそ矜持を感じるんだけど、言ってしまうと百合だった。かなりちゃんと百合だった。
 ローグライトアクションについては、武器・アクセサリー・召喚モンスター・ポーションぜんぶのうちから4つまでしか持ち歩けないという仕様によりちょっと面白みに欠けるかなという気がした。わりと窮屈で遊びが少ない。オプションでレベルダウンを防げたり、装備消失を防げたりするので、苦手な人でもある程度楽にクリアできると思う。
 そんなことよりお話が良かった。めちゃめちゃ意表を突くお話とかではないんだけど、女盗賊と司祭の娘が少しずつ仲を深めていく様子がしっかり描写されていて素敵だった。ボスを倒すごとにストーリーが開示されるので、早く次のボス倒したーいって気持ちがずっと続いた。


Last Memories

プレイ時間:1時間
 娘と遊園地に行った日に起きた悲劇を思い出す、父親の罪と後悔を描いたポイント&クリックADV。
 憂鬱なお話だったけど、日本でも毎年夏になるとこういう悲しいニュースが多くなるので……なんだ、これをテーマとしたゲームが存在する意義はあると思う。ストアページにもある通り身近な人の死や自死を扱ったシーンがあるので注意。表現も若干ホラー寄りだったと思う。
 謎解きに関しては大体無理のない難度だったと思うけど、パーツがほとんど同じなのに回転させながら組み上げなきゃいけない蛇のパズル(見本なし)が難しすぎたのと、一部アイテムが見つけづらすぎたのがちょっと難。製作者によるSteamガイドがあるので詰まったら見るといいかも。


おわりに

 今月のもっと売れてくれゲームはコンプレックスループ。わたしが時間SF作品に弱いというのを差し引いても充分良い作品だったと思う。多分。ハードSFが好きな人が満足出来るかはわからないけれど、「SF的状況に置かれた人たちの人間模様」を見るのが好きな人は満足出来るはず。

 あとはずっとお世話になってるFitBoxingをやっと紹介できて嬉しい。運動不足が気になるゲーマー達におすすめ。健康寿命延ばしていこう。

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