04 君はシルキーサンドを食べたことがあるか?━━イタリアのソウルフード、ポレンタ試食会!
イタリア料理がマズいわけがない!
美食の国として名高いイタリア。ピザやパスタ、生ハムなんかが有名で、食事に無頓着のイギリス社会でもイタリアンレストランだけは信頼できます。
そこで今回は、“マズい”と評判のイタリアの郷土料理「ポレンタ」が本当にマズいのか、実際に作って食べてみました。
「ポレンタ」とは?
ポレンタはイタリア北部の郷土料理で、とうもろこしの粉を水と塩で練り上げ、火にかけて作る素朴な一品です。もともとは農民たちの普段の食事として親しまれていましたが、現在ではミートボールなどの付け合わせとして、レストランでも登場します。鮮やかな黄色が目を引くのも特徴です。
ポレンタの粉を手に入れたきっかけ
寮のイタリア人ルームメイト、アレックスが部屋を出る時に、置き土産としてポレンタの粉を残していきました。
私が滞在している修道院の寮は国際色豊かで、世界中から集まった70人の女の子とシスターが共同生活をしています。ルームメイトは、モロッコ出身で同じ大学に通うフーダと、女優の卵のアレックス。このたびアレックスが旅立つことになったのですが、出発当日になっても荷造りが終わらず、なんと大量の荷物を置いていく羽目に!
その中のひとつが、このポレンタ。パッケージの鮮やかな黄色が、ポテトみたいで美味しそう! 新しいルームメイトが来る前に部屋を整理する必要もあったので、今日のごはんがポレンタに決まりました。
ポレンタを作ろう!!
パッケージのレシピによると、ポレンタは粉に水と塩を加えて火にかけながら5分混ぜると完成するとのこと。これは簡単そう! 早速、指示通りの分量で粉と水を準備し、調理を始めました。
しかし、ここで問題発生。明らかに水が足りず、粉がダマだらけに......。少しずつ水を足しながら練り続けること30分、ようやくそれらしい見た目に仕上がりました。
それでも粉っぽさが抜けないので、ここでイタリア人ハウスメイトのフランチスカちゃんも召喚。「これ、パッケージの見た目と全然違うんだけど......」とアドバイスを求めると、愛嬌あふれる笑顔と「It’s fine!(大丈夫だよ!)」の一言をいただきました。どうやら、気付かないうちにポレンタは完成していたようです。
いざ、実食! 日本人ハウスメイトの感想を紹介
キラキラの瞳で語るフランチスカちゃんによると、ポレンタはトマトソースに合うとのことだったので、急遽ソーセージとトマトソースのソテーも付け合わせとして用意しました。赤いソースと黄色いポレンタの組み合わせがなかなか映えています!
では、いただきます!
……。うん、これは......とにかく、味がない。そして、しっとりとした砂のようなザラザラとした食感。頭に浮かんだのは、子供の頃に遊んだ室内用の砂場キット、シ⚪︎キーサンドです。その鮮やかな色彩や粒感のある見た目、きっと食べたらこんな感じだろうな……と思うほどそっくりでした。
たくさん協力してくれたフランチスカちゃんには「ちょっと予想外だったよ!」とやんわりごまかしながら、ほかの日本人ハウスメイトたちにも食べさせます。
Mさん「不思議な味だね〜」
Nさん「マズくはないけど......味がしない!!」
そう、ポレンタは美味しくなかったのです。イタリア料理でも、口に合わないものはあるんですね! 勉強になりました。
最後に━━家系ラーメンが食べたい!
ロンドンに来て以来、食べ物への期待値が下がってなんでも食べられる「最強モード」になったつもりでした。しかし、さすがにシルキーサンドは限界だなぁ。
今、私の口が切実に求めているのは「硬め、濃いめ、多め」の家系ラーメンです。残念ながらロンドンではまだ家系ラーメンのお店を見つけていないので、シルキーサンドの後味を癒してくれるラーメン屋さんを絶賛募集します。ロンドンで、みなさんのお店をお待ちしています!!