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中卒社会人から看護師を目指した理由とは。最悪の状況から看護師の道へ

私は、中卒の社会人から看護師になりました。

こう話すと、そもそもなぜ中卒だったのか、なぜ看護師を目指したのか疑問に感じる方もいるかもしれません。

そこで、今回は、私が中卒社会人から看護師を目指した理由をお話します。


中卒社会人になった理由

私がなぜ中卒のまま社会人になったのかというと、とにかく学校に行きたくなかったからです。

両親の方針で、私は小学校からキリスト教の女子校に通っていました。

学校名は伏せますが、かなり厳しく、今では虐待といわれる事も受けてきました。

さらに、勉強ができなかった私は優等生からもいじめられるようになってしまい、
「学校」という場所にとことん嫌悪感を抱いていました。

中学はなんとか公立の学校に行かせて欲しいと頼んだものの、両親に反対され、またしても厳しい女子校に進学することになりました。

そこでこれまで積み重なったものが爆発してしまい、家出を繰り返したり学校を休んだりするようになったのです。

そのうち文字通り「非行」に走るようになり、
学校では停学になることもありました。

それでも私は非行を辞めなかったため、ついに「自主退学してください」と学校側から頼まれたのです。

両親は落胆していましたが、私は背中に羽が生えたような気持ちでした。

その後は公立の中学に籍をうつし、学校に行ったり行かなかったりしながら卒業しました。

両親は元々教育熱心だったためかなり揉めましたが、もう学校なんて行きたくない!と貫き通し、高校へは進学しない道を選んだのです。

中卒で社会人へ

中学を卒業後は色んなアルバイトをしてきました。

スーパーのレジや工場のライン作業など、学歴に関係なくできる仕事をしていました。

しかし、どの仕事にもやり甲斐や情熱を見出せずにいました。

20代半ばになり、いよいよ将来への不安が強まってきた頃、たまたま医療事務の仕事が採用になりました。

仕事を始めると、可愛らしい年配の患者さんと接することが楽しく、初めて仕事にやり甲斐を見出せるようになりました。

また、同じクリニックに勤務していた看護師の方の仕事を見ていると、「私も体調が悪い患者さんに何かしてあげられたらな…」と思うようになりました。

しかし、私は中卒の身。

看護学校を受験する資格すらありません。

そのため、看護師になる夢は胸にしまい、医療事務の仕事を続けていました。

弟の大怪我

ある日の仕事の帰り道、当時アメフトをしていた弟が頭を強打し、緊急手術を受けると連絡が入りました。

急いで病院に向かうと、弟は「急性硬膜下血腫」という致命率の高い脳出血を来しており、
「助かる確率は30%くらいだと思ってください」
と言われました。

家族で憔悴し、手術室の前で何時間も祈りながら待っていました。

気分を落ち着かせようと病院の外の空気を吸っていると、「手術終わりました!」と看護師さんに呼ばれ、弟がいるICUへ走りました。

開頭手術を受けたばかりの弟は意識があり、はっきり喋ることもできていました。

良かった…!助かった…!

嬉しくて嬉しくて、涙がボロボロ出てきました。

すると、近くにいた看護師さんが私にティッシュをくれました。

「すみません…」

とその人の顔を見ると、一緒に涙を流してくれていました。

天使のような顔で、「本当に良かった」と、同じ気持ちで喜んでくれたのです。

そのとき、私は、

「看護師って、なんて尊い仕事なんだろう」

と感じました。

リストラにあう

弟は運良く快方に向かい、長い入院期間を経て無事退院できることになりました。

私も家族も安心し、各々いつも通りの日常に戻っていきました。

そんなある日、突然職場の院長から、

「今度からスタッフの総入れ替えをすることになりました。突然で申し訳ないのですが、退職金をお渡ししますので、退職してください。」

と言われたのです。

私を含め、他の医療事務スタッフ、看護師も、全員リストラされることに。

こんなことが本当にあるのかと思いました。


この先、どうしよう…。

またやり甲斐のない仕事をするしかないのかな…。


悩む日々が始まりました。

逆境がバネに

そのまま病院を退職し、無職になりました。


仕事もない。

なんの資格もない。

20代半ばで、これからどうしよう…。





でも、待てよ。

退職金があって、生活はなんとかなる。



私、看護師になりたいんだよな。



弟の大怪我を機に、看護師になりたい気持ちは強くなっていました。




弟の大怪我に、仕事のリストラなんて、なんだか看護師になるためのお膳立てをされてるように感じました。



そうだ、私、看護師になろう。


これは、神様がくれたチャンスだ。




そう考え、中卒ニートから看護師を目指すことになったのです。

看護師の道へ

看護師になることを決意してからは、

昼間は高卒認定のための勉強、
夜は学費を貯めるためにラウンジで仕事を始めました。

人生で始めてやりたいことを見つけ、そのためにお金を稼いだり勉強したりするのはとても楽しかったです。

また、私は小学校からろくに学校に行っていなかったため、友達が少ないことが悩みでしたが、

ラウンジでの仕事や看護学校への入学を通し、数えきれないほどたくさんの縁を頂き、友達もたくさんできました。

その後、高卒認定に合格し、第一志望の看護学校へは一浪して入学しました。

3年間のつらい実習を乗り換え、32歳で看護師になることができました。

とても長く、途中何度も心が折れそうになりましたが、ここまで頑張って本当に良かったと思っています。

現在、看護師7年目ですが、病院勤務を退職し、フリーランスの医療ライターとして活動しています。

誰かの励みになれば…

最後までお読み頂き、ありがとうございました。

つたない文章だったかもしれませんが、
当時の私のように、

「看護師になりたいけど、私には無理だ」

と諦めている方の励みになれば、幸いです。

中卒や社会人から看護師になりたいと考えている方で、背中を押して欲しいという方や、相談に乗って欲しいという方がいれば、お気軽にコメントください。

当時の私を助けるつもりで、心を込めてお返事します^^

(もちろん、お金を頂いたり何かを売りつけたりすることはありませんので、ご安心ください!笑)

看護師を目指す全ての社会人に愛を込めて…。

おわり

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