早慶・MARCH附属高校の女子の門戸が狭すぎる
男女平等の社会に向かっているとはいえ、
男女差別はまだまだ残っている。
受験においてもだ。
5・6年、いくつかの大学の医学部で、受験での女子の合格点を高くして、女子の入学人数を制限していた問題が明るみになった。
ニュースに取り上げられて、バッシングされた結果、医学部入試での男女差別は改善された。
けれども、受験での男女差別が残っている実情があるのだ。
早慶・MARCH附属高校の入試である。
言わずと知れた名門大学の附属高校。
残念ながら、女子は男子と比較すると入学が難しい状況である。
理由①:女子を受け入れている高校が少ない。
理由②:女子の定員が少ない。合格点が高い。
理由①について、早慶・MARCH附属高校は男子校が多い。そもそも、大学附属高校は男子校が多かった。20〜30年前まで女子の大学進学率が低く、女子の需要が少なかったから。
90年代後半から00年代前半にかけて、
日東駒専・東海大の附属高校は全て男子校から共学化した。
だが、早慶・MARCHにおいては、まだ男子校が残っており以下の通りである。
早稲田:早大学院(1学年480人)
慶應:慶應義塾(720人)、慶應志木(240人)
明治:明大中野(400人) 立教:立教新座(320人)
青山、中央、法政は全て共学。
一方、女子高は慶應女子(200人)のみ。
女子が選べる高校が圧倒的に少ない。
理由②について、共学高においても
女子の募集人数が少なく、合格最低点も高い。
特に、00年代に入って共学化された高校に見られる特徴である。
早稲田実業(01年共学化)、早稲田本庄(07年)、
明大明治(07年)、中大附属(01年)
募集人数は男子の7割程、
最低点は10点程高い。(早実と中附が公開していた。)
上記の通り、早慶・MARCHの附属高校を希望している女子にとって、入学できるチャンスが少なすぎる。
ただ、女子には女子大に入れる選択肢があると
言われれば、早慶・MARCH高校の女子への門戸が狭くても、差別的ではないように思える。
しかしながら、最近は女子大の人気が落ちている。
かつて、早慶並みのレベルを誇った日本女子大、東京女子大、津田塾大は人気が落ちている。
(日本女子大は附属高校あり。
他の女子大も附属高校ある学校は多いが、中学から入学のみの学校が多い。)
人気がある大学の附属高校への入りやすさという観点から見ると、男女格差が残っている。
早慶・MARCH高校を希望している女子も、
首都圏限定とはいえ、ある程度人数はいるので、
早急に解決しなければならない。
学校の歴史や伝統があるので、簡単に共学化とはならないが、女子高の附属高校の新規設置を行って、改善するべきだ。
人気大学だから、1校新しく設置するくらいの財源の余裕はあるでしょう。