バブル崩壊後に就職氷河期が起こらなかったら
史実では、バブル崩壊後の1994年~2004年の間は、新規学卒者の就職状況が厳しい就職氷河期の時代だった。
氷河期の一因は、不景気にもかかわらず、
大企業を中心に終身雇用を無理やり維持するために、新卒の採用人数を抑制したからである。
バブル崩壊&不景気は避けられなかったとはいえ、
氷河期世代(95年~05年入社)の新卒採用を減らさなかったら、
パフォーマンスが悪い中高年社員を解雇していたら、
現在までにかけて、どういう状況になっているかを考えてみたい。
採用人数が減らなかったとしても、
バブル期(89~93年入社)並みの人数までは、どう考えても増やせない。
※バブル期が異常なほど採用人数が多いため。
大卒者については、95年~05年入社の就職率や大企業就職率が
安定成長期並み(80年代中盤入社・94年入社)の水準を維持していたと仮定する。
就職率は70%台、大企業就職率は30%ほど。
当然、終身雇用は成り立っていない状況。
下記のような感じになるんですかね…(予測)。
★若者(氷河期世代)
①若年無業者・非正規労働者の減少(90年代後半~)
②大学進学率の上昇スピードの低下(90年代中盤~00年代後半)
③平均給与アップ(90年代後半~)
④結婚者数・出生数アップ(90年代後半~00年代前半)
※出生数:年間115万人⇒年間130~150万人(予測)
⑤中年になってリストラされる人が登場(2010年代〜)
▲中高年(1940年代~50年代前半生まれ)
①自殺者の更なる増加(90年代後半~00年代)
②平均給与ダウン(90年代後半~00年代前半)
③65才以上の就業率アップ(00年代中盤~)
④生活保護 受給者の増加(90年代後半から)
⑤後期高齢者医療制度は、1割負担のまま(2020年代~)
⑥平均寿命の上昇が頭打ちになる(2020年代~)
※平均寿命:84.1才(男女計)⇒81.5~82.5才(予測)
■産業界
①中高年から若い世代へ、スキルが継承されない。(90年代中盤~2010年代)
②40代中堅社員の不足は起こらない。(2010年代中盤~)
③大学の数はそこまで増えない。(90年代中盤〜00年代後半) ※大学数(2023年):793校⇒650校(予測)
④正社員を雇い続ける必要が無いため、派遣社員や派遣会社の数はそこまで増えない。(00年代〜)
⑤中途採用・ジョブ型雇用・リスキリングが早い段階で活発になる。(00年代〜)