就職活動で学歴フィルターが存在することはやむを得ない

学歴フィルターって有るのor無いのと就活生の間で良く議論されます。

結論言うと、フィルターの有無は企業によって異なる。有る企業、無い企業、どちらも存在する。ただ、有名な大企業や収入が高い企業ほど、フィルターが厳しくなる傾向があることは事実。

このような企業に就職したいのであれば、フィルターは有ると考えておく方が良いでしょう。
(詳しくは、9/19の記事「大学ごとの有名企業就職率」をご覧ください。)

新卒の就職活動において、学歴(=大学名)である程度判別することは、有名企業にとって合理的なのです。
有名企業だと、一次選考で就活生のエントリーが千単位・万単位で来る。
一方、採用担当者は多くても5人くらい。短い期間で、大量のエントリーシートを確認して、合否を判断しなければならない。
そうすると、エントリーシートの内容を吟味する十分な時間が無い。
大学名で判断するのが手っ取り早いという判断になり、一定未満の大学は不合格となる。(加えて、エントリーシートの字が汚い、欄が埋まっていないもアウト?)

面接が始まる二次選考以降も、大学名が判断材料になる要素が強い。
面接での学生の評価は、どの学生を見ても殆ど変わらない。受け答えがあまりにも酷いと学歴関係なくアウト。
有名企業となると、しっかり対策される学生が多いから、面接で大きな差がつかない。
そこで、合否の判断に大学名を用いる。

理由は、レベルの高い大学ほど、出来る人材が多い可能性が高いから。
ここで言う出来るとは、学力・思考力・忍耐力・遂行力などを備えていること。
あくまでも相関関係があるだけで、学歴高くても使えない人間はもちろん存在するが、可能性は低くなる。
当たりの確率が低い宝くじよりも、高い宝くじを引きたいと思うのは当然の話。
日本の有名企業では、簡単に解雇できないため、採用後に起こるリスクを最小限に抑えなければならない。

学歴フィルターは今に始まった話ではない。
古くは、大正時代から存在していた。その頃は大学ごとで、初任給に差があった。
20数年前は、学歴によって、露骨なフィルターが存在していた。レベルの低い大学だと企業からの資料が殆ど来ないとか。(資料が来ないとエントリーが出来ない。)

現在は良くも悪くも、建前では学歴は関係ないという前提になっている。
誰でも有名企業にエントリーが出来る。マイナビやリクナビを通して。夢を見させてしまうんですよね。

新卒の就活で学歴フィルターが存在するのは仕方ない。
学生の仕事のスキルなんて、正直分からない。大学名で判断するのは必要悪とも言える。
就活の結果だけで人生が決まる訳では無い。
レベルの低い大学の学生が有名企業に就職したければ、新卒で他の企業に入社して、スキルを高めて有名企業へ転職する方法もある。

日本だけに学歴フィルターが存在する訳では無い。欧米でも存在するし、〇〇大学以上でないと幹部候補になれないという露骨なフィルターが設けられている。

学歴フィルターを完全撤廃するのは難しい。
新卒採用で、大学名をシークレットにしているソニーですら、シークレットにする前よりも高学歴の新入社員が多くなりましたから。

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?