見出し画像

【書評】DIE WITH ZERO ゼロで死ね。 No.5

【はじめに】

こんにちは!今日は「DIE WITH ZERO ゼロで死ね」というなんとも目につくインパクト大の本の書評です。


この本、読んでよかった!!出会えてよかった!!


こういう本に出会えるのは読書をしていて至福の時です。まだ1回しか読んでいませんが、何度も何度も読み返したくなる本で、個人的には今まで読んだ本の中でベスト5ですね。

「人生」「お金」「時間」がテーマであり、特に「マネー本」としては他のマネー本と完全に一線を画すると思います。「節約」「資産形成」など、お金持ちになるための本はたくさんありますが、では肝心要の「何のためにお金を使うのか?」という視点でここまで詳しく深く書かれた本は出会ったことがありませんでした。

そう、私達は何のためにお金を貯めているのか?人生で最も幸福度が上がるような金の使い方とは何か?この疑問に明快に答えてくれるのがこの本なのです!

どんな人にもオススメしたい本ですが、特に以下の人には特にオススメしたいと思います。

◆一回限りの人生を最大限充実させ、幸せに生きたい方                              ◆何のためにお金を稼いでいるのか、これまで考えてこなかった方             ◆お金の賢い使い方について学びたい方                               


でははじめにこの本の結論から申し上げたいと思います。


【結論】

人生とは経験の合計である。経験とは素晴らしい思い出のことである。思い出を作るためにお金を使うべきである。一度しかない人生を最高のものとするためには、どれだけその人が素晴らしい経験をして思い出を残せるかどうかである。

アリとキリギリスのアリのように、お金を稼いで貯蓄するだけになってはいけない。キリギリスのように無計画にお金を散財し、将来になって長寿のために資金が枯渇してもいけない。その中庸を目指すことが肝要である。

お金を使う能力がある若いうちに、その時にしかできない経験に惜しみなくお金を使おう。そして健康に投資をしよう。人間は年をとったら一般的にお金を使わなくなり、死んだ後にお金はあの世には持っていけないのだから。死ぬ時にはお金を使い切り、素晴らしい人生を完成させよう。


序章に「アリとキリギリス」の寓話を引用していることで、筆者が伝えたいメッセージがかなりわかりやすく伝わってきました。どの章も素晴らしかった。ここでは以下の2つに絞って要約していきます。

画像2

1. ゼロで死ぬ(経験にお金を惜しみなく使う)                  2. 人生の残り時間を意識する


1. ゼロで死ぬ(経験にお金を惜しみなく使う)


「ゼロで死ぬ」

それは自分が死ぬ時にお金を使い切る、ということです。厳密に一銭も残らずに死ぬことなんてできませんが、その理想に向かって生きていくだけで、人生が最適化されると筆者は強く主張しています。

すなわち、一度しかない人生を最高に面白おかしく生きちゃおう!ということですね!

その観点でどのようにお金を使えばよいのか?それは「思い出つくり」です。もっと言えば、まさに「今」しかできないことに金を使うべきです。もっと言えば「経験にお金を使うべき」なのです。

私の娘は今2歳4ヶ月。今しかできないこと、たくさんあります。アンパンマンショーを見に行くとか、娘が女子高生となった15年後にはできません(たぶん)私は今38歳。80歳になって大好きな国、スウェーデンに行くのはたぶん体力的に厳しい。若く楽しめる内に存分にお金を使っちゃって、素晴らしい思い出を作ろう、と呼びかけているのです。

だって人生は経験の合計ですから。自分が死ぬ前に振り返る時、どれだけ心に残る素晴らしい思い出を作ってきたのか。それで人生の充実度は決まると言います。ここは激しく共感します!


そしてもう一つ。最高に素晴らしいお金の使い方はズバリ、「健康に投資すること」。人は誰しもが老いていきます。健康で体力のあるうちにお金を使ってこそ価値があるのだから、健康の改善は人生をも改善するのです。

ここも激しく共感です。人生で最も大事なのは「健康」なのだと。時間もお金ももちろん大事ですが、それは「健康」という土台があってこそ。10億円資産を持っているのに不治の病を患っているなら、とても有効にそのお金なんて使えません。大切な家族と一緒に旅行にも行けない・・・。それは辛い。


今しかできない、価値ある経験に投資をする!そして健康に投資をする!また一方で将来のための貯蓄も重要です。ここらへんのバランス感覚がこの本の素晴らしいところ。すなわち


※ キリギリス的生き方を突き進むのもダメ!


もちのろんで、浪費しまくって貯蓄がなくなり、長寿によって資産がなくなっちゃって惨めな老後生活を送る、なんてのは論外です。そこは

◆純資産のピークを時期で決める(額ではない!)                       ◆人生を終えるまでに生活に困らないお金を計算してみる              ◆長寿リスクに備え、長寿保険に入ることを検討する

など、長寿リスク(長生きして資産が枯渇するリスク)に備える方法も詳しく書かれていました!ここでは紹介のみ。詳しく知りたい方はぜひ本書をとって読んでみてください!



2.人生の残り時間を意識する。


自分の人生がいつ終わるのか、意識したことはありますか?

画像3

私は少なくともありません。どこか他人事。そして自分の死ぬ時に誰に囲まれているのか、それも想像したことがありません。がんを患ったことのある私も、「死」とはどこか遠くの世界のもの、というのが正直なところです。

でもこの本では、「人生の残り時間を意識する」と説いています。人は死が迫っていないと合理的な判断ができません。人生オートモードでなんとなく生きていき、なんとなく年をとる。

それは自分の人生を生きていないことになります。そして人が死ぬ時に後悔第1位は「自分の人生を忠実に生きればよかった」なのです。

だからこそ、自分の人生があとどのくらい期間があるのか、と意識することは大事と説きます。そのほうがより意図的にお金も使える。


また人生にはいくつかの小さい「死」を迎えます。子供とはいつまでも手を繋ぐことはできませんし、娘とは10歳になるのを前にしてお風呂に一緒に入ることもできなくなるでしょう。(ちなみに私は娘が8歳になったら娘とお風呂に入るのはやめようと思っています!)

人生にはいくつものライフステージがあり、その時々にできることも変わってきます。つまりこれも「終わり」を意識し、お金を有効に使っちゃおうということですね。そこでタイムバケットを作成します。

画像1

やり方は簡単で

① 5年、または10年毎に区切る                        ② 死ぬまでに実現させたい活動やイベントについて考える                  ③ 実現したい時期のバケツに入れていく

自由な発送でいくつも書いてみて、加筆修正を繰り返す。これは楽しそう!まだやっていませんが、妻と話して作ってみたい。


人生は意外に先延ばしできない経験が多いもの。タイムバケットの作成はその時々のライフステージを心豊かに過ごすためには必須のアイテムだなと思いました!


終わりに

この本は私にとってはバイブルとなります!お金の使い方、自分が何にお金を使うと心が豊かになるのか、幸せになるのか、とても考えさせられました。以下私が幸せに感じるお金の使い方を記します。


◆ 寄付すること(教会、WV、保育園など)                       ◆ 娘が喜ぶことにお金を使う(おもちゃを買う、テーマパークに行く)                                 ◆ 大切な知人友人が喜ぶことにお金を使う(プレゼント、経験)                   ◆ 大切な知人友人に会いに行く                      ◆ 家族や大切な友人知人と旅行する                                                               ◆ 新しいお店に行って家族で外食をする                           ◆ 本を買う                                         ◆ 後輩と一緒に飲みに行くときに奢る


まだまだ掘り下げたいと思います。皆様はどんなふうにお金を使ったら幸せでしょうか!?それを発表し合うというのも面白いかも。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?