教えたのにできない人〜教える側だけが問題なのか

 とある動画を観た。
 YouTuberが視聴者からの相談に乗っている。

 相談内容は『職場の後輩に、仕事を1から10まで教えているができないことが多い』。ざっくり要約するとそんな感じ。

 YouTuberの回答としては『1から10までとは言うものの、その1が後輩にとっては5なのかも知れない』というもので、コメント欄を追ってみても《教える側がこうあるべき》という視聴者の経験談や意志を感じるものが多かった。

 だけど
 だけどもだけど

 教わる側のレベルもいろいろすぎるぞ!!

 というのは言っておきたい。

 大学生でも『えー!?』と思うようなアタマの方も見受けられるので、大卒を採用するような企業でもそれなりの苦労はあるだろうなと思うんですが、従業員のメインがパート・アルバイトになるような事業所の方が苦労はあるんじゃないかと思う。それは履歴書に《〇〇高校卒業》と記載があって、採用者それぞれの基準をクリアできれば就業できる。そして現在は人手不足。選んでいる余裕はほとんどない。

 働いた経験が少ない主婦(それでも持っている謎の全能感)、見るからに腰掛けのフリーター、なぜか就職しなかった若者(注;30年前でなくて今の話)、入籍していないが長らく男性に養ってもらっている人、職歴欄を見ると仕事が続いていない人。

義務教育期間ナニしてた?

 それでも、学生時代にそれなりに勉強していたんだろうなという人に仕事を教えるのは難くない。問題は《義務教育期間ナニしてた?》と思う程度に
簡単な計算すらできない人だ。こちらが教える時にメモを取るのは良い。それを別のノートに清書するところも。だが箇条書きも矢印も使わず、文章を書くように清書していて、ノートを見ながら作業するには見づらい書き方をしている。本人もいちいち項目を探している。板書ってやつを見たことがないのか、授業中ノートをとったことがないのか。
 学生時代にそれなりに勉強していれば、自分が新しいことを体得する為にどんなことが必要なのかってのが分かるし、覚えるための作業というのができる。
 その土台ができてない。よく食べ物を捨てるときに『世界には満足に食べられない人もいる』という話が出てくるが、教育についても同じようなことを考えてしまった。

驚くほど受け身で見栄を張る人

 仕事に慣れてない若者になら逐一メモを取ってって言うけど、働くことに慣れている人には一々そんなこと言いませんよ。でもそれを《やらない》人がいる。メモを取る、メモを清書する(まとめる)、連絡文やレジに貼ってある紙を確認する。それを就業半年経ってもやらない。やって、と言った時は良い返事をする。だけどそのあと必ず馬脚を現す。できます、やります、やってます。それだけは言っている。だけど、実績や状態が伴わない。
 <教えたのにできない>でツイ検索してみると、マインドに難ありみたいなツイートを発見した。仕事に興味が持てない、むしろ無関心な人がいて、それは覚えられないわって思う。けど、そいつが仕事を覚えないことで結構な悪影響があるんだよな。職場内部だけでなく、利用する人にも。その悪影響があるってことも想像できない。

 最近つくづく思うのは、バイトに興味ないんならバイトしなくてもYouTubeやらなにやらで稼げるだろ?ということ(浅はか)。

教える側の余裕は結構ない

 一方教える側は、言うほど賢いわけでもなく、職場が店屋なら営業しながら教えなければならない。先輩スタッフが後輩の教育に慣れているかどうかも重要で、慣れてなければ教える側・教わる側両方で潰しあう可能性がある。そして限られた人数で年中無休・長時間営業を回しており、欠員があったら代替になるのは責任者(=OJTする人)。休みが消え、連勤で削られる心身。いろいろ配慮しながらOJTする余裕が常にあるわけではないのだ。

 最近考えること。定年で辞めるにしろ、早期退職するにしろ、ゆくゆくはフリーターに戻る。そんな時に困ったスタッフになりたくはないなぁということ。それこそ体力や記憶力が衰えていく。ある意味中年の危機である。


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