2024年に遊んだゲームの雑感を書く(5月~8月編)
ゲーム雑感シリーズ。2024年5月~8月にプレイした分。
同じ4か月でも前回より数が多め。50時間以上やった作品もあれば、30分で飽きたものもある。
⑧東方夜雀食堂 - Touhou Mystia's Izakaya
東方の飲食店経営ゲー。ドット絵がやたら可愛い。その出来の良さは作品価値の50%を占めるといっても過言ではない。二次創作ゲームらしく、登場キャラクターは東方projectでお馴染みの面々。
経営フェーズは素材を組み合わせて調理し、テーブルまで配膳するというもの。シミュレーションといっても方針定めて見守る系ではない。引っ切り無しに来店し注文する客を次々と捌くゲームなので、OvercookedやPLATE UP!のようなクッキングアクション経営に近い。
料理の基礎レシピに加え、客の好みや苦手に合わせて食材を+αしてアレンジする必要がある。アリスは洋風な甘味が好きとか、萃香は強めの酒とつまみ料理が好きとか、キャラクター毎に「らしさ」が設定されている。
プレイに関して、日数経過待ちやお金稼ぎで同じステージを何回も繰り返す必要があるのがちょっと冗長気味。ここにDLCを投入すると、シナリオ進行の都度でやることが増えて暇期間というものが無くなる。うまくできている。
昼は探索して夜は経営シミュレーションするゲーム、地味に増えてきている気がする。ボリューム結構あるのでのんびり進めましょう。
⑨Rabbit and Steel
MMOのレイドボス戦を連続してプレイするような、ギミック重視のローグライクバトルアクション。ビルド要素はそんなに強くない。マルチプレイ対応。
ノーマルモードならノリと勢いでゴリ押せるけど、高難易度では攻略法の理解は必須。戦って死にながら立ち回りを模索しましょう。マルチなら味方を蘇生し合って命のバトンを繋ぐゾンビ戦法も一応可能。
スキルの効果音やエフェクトが地味でショボく感じるが、情報量の多いギミックバトル用の調整と思われる。音楽や世界観はダークな絵本ぽくて素敵。
カジュアルに遊ぼうという心で高難易度に挑むと、ひたすら初見殺し・分からん殺しの洗礼を受け続ける羽目になるかも。とっつきやすいビジュアルに反して、本腰を入れてガッツリボス攻略したい人向けのゲームかもしれない。自分はノーマル攻略で満足してしまった。
⑩クロノアーク
デッキ構築型ローグライク。今年の5月に正式リリースした。難易度は結構高めでシステムも複雑だが、理解が追い付いてくるとその洗練っぷりに舌を巻くことになる。完成度はかなり高め。
長い早期アクセス期間を経ただけあって、バランス調整やQoL面の整備が行き届いており何かと快適。あと、キャラクターの立ち絵から眼鏡を非表示にできるという謎のオプション設定も実装されている。
主人公の少女、ルーシー(非戦闘要員)に加え、十数人のキャラクターの中から4人選んでPTを組むのが大きな特徴。仲間は道中のランダム選択肢からも加わるため、組み合わせは偶発的で、ほぼ毎回新しい組み合わせによるシナジー探求が楽しめる。
レベルや装備、キャラ毎の各種ステータス(攻撃力・防御力・回避率・耐性etc)といったRPG要素も結構強め。とはいえベースはデッキ構築なので、毎回初期デッキから始め、ドローやマナを駆使して戦い、道中でカードやアイテムを集めて軍拡していくという流れではある。
キャラクター毎に使えるカードプールが存在し、それらを全部まとめて一つのデッキとするためバランス調整にも一苦労。同一キャラが連続して行動するとペナルティが発生する等、基本的には4人全員を活用することが最適なシステムとなっている。
有志の日本語攻略情報が充実しているのも地味に嬉しいポイント。攻略研究記事が多かったり、wikiでカード毎に所感が言及されていたり、プレイヤーの熱量が体感できる。私的な意見だけど、デッキ構築ゲーにおいて個人の情報発信が多いのは良作の証である。
また、本作は(ジャンル的には珍しく)シナリオも相当凝っている。凝り過ぎていて途中からノベルゲーかと錯覚するレベル。実際、中盤からはゲーム体験より、物語の顛末を追うことがモチベになっていた。純粋に面白いし、ゲームシステムと嚙み合わせた演出がとても秀逸。
どうしてもジャンル不慣れだと難しさがハードルになりがちだが、とてもオススメしたいゲーム。シナリオ要素の多さから方向性はやや異なるが、slay the spireやVault of the Voidに並ぶ傑作だと思ってる。
⑪水星汐
Stacklands風UIのカードを用いたサバイバルクラフトゲーム。物語もそれなりに作り込まれており、節目での文章量はそこそこ多い。
何やら面白そうな気配がしたんだけど……操作性の悪さ、システムの説明不足に途中で嫌気が差して投げてしまった。なまじStacklandsの完成度が高かったため、時代を逆行するような不自由さに耐えられなかった。
雰囲気は綺麗だしハマれば好きになる人はいるタイプのゲームだとは思う。
⑫Ragecraft IV: Underworld
マイクラのアドベンチャー配布ワールド。分類としてはMODだけどボリュームは膨大。友人と二人で全クリまでがっつり50時間ほどかかったので、感覚としては最早一つのゲーム作品である。
バニラマイクラと比較して戦闘要素が大幅に拡張されているのが特徴。炎弾や短距離ワープのような魔法が使えたり、斧投げ、回転斬り、回復エリア生成等々、武器毎に設定されたスキルも多彩。
それらに加えユニークで組み合わせ甲斐のある装備品も豊富。「与えたデバフを反転させたバフを自分が得る防具」とか「炎上中の敵に大ダメージを与える剣」とか、相乗効果を前提とした装備も多いので「ビルド」の概念が存在する。拠点であれこれ装備の組み合わせを試行錯誤することもしばしば。
他にもボス戦の演出や攻略ギミックが凝っていたり、死亡時のアイテム全ロスを免れる措置があったり、NPCが会話形式で物語を進行させたり(英語)、MAPのロケーションが壮大だったり、何かと作り込みに驚かされるMOD。導入がちょっと手間だが、面倒を押してもプレイする価値は十二分にある。このクオリティの配布ワールドは早々ない。
⑬ELDEN RING Shadow of the Erdtree
エルデンリングの大型アップデート。分類としてはDLCだけどボリュームは膨大。全クリまでがっつり60時間ほどかかったので、感覚としては最早一つのゲーム作品である。
発売直後(難易度緩和前)に突撃したこともあって、道中もボス戦も中々に歯応えがあった。アクションそんな上手くない勢にとっては、一週目データ&遺灰ありでも泣きながらぎりぎりクリアできたレベル。
新エリア名は「影の地」とのことだったが、「光の地」に改名しても良いくらい綺麗な景色が多くて個人的には大満足。エルデンの世界美術は本当に本当に素晴らしい。装備とか戦技とか新要素は色々増えたけど、影の地の不穏な神聖さを感じられる世界を味わいながら探索している時間が一番楽しかった。
⑭Minishoot' Adventures
見下ろし型アクションアドベンチャー&シューティング。斬新で真新しい魅力がある訳じゃないけど、大きな欠点もない。こういうので良いんだよこういうので系のゲーム。
メトロイドヴァニアな要素も兼ねており、序盤の内は進めず、水上移動や大ジャンプといった能力解禁後に行けるエリアがあったりする。一方通行というより自由探索型なので、ウロウロ彷徨って敵の強さを吟味しながら目的地を探る流れとなる。探索要素とシューティングの相性って良いなと気付いた。近接攻撃のために敵に寄る必要がないので、探索がしやすいのだ。
ブーストダッシュの加速感やショットの手応えなど、地味にプレイフィールが良好。戦闘もそんなに難しくなく、ストアページのPVでピンときたなら期待外れになることはないと思う。MAPはそれなりに入り組んでいて地図もアテにならないので、方向音痴の人は注意かもしれない。
⑮The Pedestrian
雰囲気がオシャレな看板入り込みパズルゲーム。イメージとしては、細切れにされた地図を正しい順番に並び替えた後、主人公を操作してゴールまで到達させる感じ。レーザーやトゲに触れると即死するけど、必要なのはアクション操作ではなく正しい謎解き能力である。
パズルの難易度が絶妙で、簡単過ぎないけど沼り過ぎもしない良い塩梅だった。並び替えゲーなら総当たりでいつか行けるやろと思いつつ、以外と発想力が必要な局面も多い。箱じゃなくて鍵(持ち運び可能オブジェクト)でもレーザーを遮断できるとか、気付けないと一生クリアできん。
最終盤にガラっと雰囲気が変わるけど、そのステージ演出と発想は感嘆もの。日本語対応していないけど、そもそも文章が皆無なので問題ナシ。
⑯Magic Research
魔法で水とか石とかを生成するクリッカーゲーム。放置ゲーとも言う。クッキークリッカーと同じパブリッシャー。Kittens Gameといって伝わるならそちらの方がより近い。
クリックで資材を集める。施設を立てて自動的に資材回収する。新しい資材をまたクリックして集める。ストレージや装備品も作っていく。そんなことの繰り返し。風呂前とかにつけっぱなしにして、戻った時に溜まってる資材を見てニヤニヤしましょう。ゲームリセット(いわゆる転生)による周回ボーナスも健在。
戦闘要素も結構しっかりしていて、ボス相手に有効な魔法や装備を考えたり、消耗品のポーションを準備しておく必要があったりする。苦戦するようなら頑張って試行錯誤するより、クリッカーらしくアイテムやレベルをもっと集めてから再挑戦した方が基本的には楽。
ちょくちょく挟まる物語を楽しみたいなら翻訳ツールは必須かも。ゲームを楽しむための魔法の説明程度なら使ってれば分かるレベル。
⑰Dome Keeper ドームキーパー
ローグライク採掘サバイバルゲーム。地下で穴を掘って各種鉱石を集め、地上の拠点(ドーム)設備や装備品を強化していく。鉱石を求めるべくどんどん掘り進めたい所だが、定期的に敵が拠点襲撃に来るので、きちんと地上に戻って撃退作業もしないといけない。
敵自体はそんなに強くない……のだが、うっかり時間調整を誤ると、拠点が襲撃されているのに自分はまだ地下深くて鉱石を掘ってるなんて事態に陥りがち。早く戻らないと、無防備な拠点を敵に延々ボコスカと殴られてしまう。急いで帰還するため、移動速度は最重要ステータス。
この時間管理チキンレース・装備拡充・戦闘のサイクルが中毒性があって面白い。入手できる補助アイテムは毎回ランダムなので、場面に応じて組み合わせを考えるローグライクらしさもある。大型アプデで自機やチャレンジモードが増え、ボリュームやリプレイ性もまずまず。
⑱Dicefolk
モンスターを使役して戦うデッキ構築型ローグライク。またこのジャンルです。カードではなくサイコロ型。
プレイヤーは3匹の手持ちモンスターをポケモンのように適宜交代させながら戦闘をこなしていく。といっても攻撃や交代の指示は自由にできるものではなく、サイコロの出目に従う必要がある。なのでサイコロの出目と使役するモンスターの両方の強化・組み合わせが重要になってくる。
また、敵の行動すらもサイコロ結果によって提示され、行動順はプレイヤーが指定するシステムも大きな特徴だ。
例えば敵の出目が「攻撃」「バフ」「交代」だったら、まず弱い敵に交代して、攻撃させて、最後にバフを無意味にかける、みたいに調整して味方の被害を抑えることが重要だ。これに味方の誰が攻撃をしたいか、誰で敵の攻撃を受け止めたいか等を考慮し始めると、プレイ順のパターンは結構複雑になってくる。
とはいえ初期難易度は結構優しめ。最近のデッキ構築ゲーは開発が界隈慣れしているせいか、最初からちょっと難し過ぎる作品が多い印象だ。その点本作は結構適当にビルド組んだりプレイミスしても案外何とかなったりするバランス。ジャンル初心者にも勧めやすいかもしれない。もちろんアセンションを上げていくと飛躍的に難しくなるので、手練れのプレイヤーでも十分楽しめる。
次は2024年9月~12月分の予定。なので記事書くのは来年の一月頃かな。過去にもプレイしたゲーム雑感を書いているので良ければどうぞ↓↓
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