佐藤穂波

イラストレーター・ぬいぐるみやさんです。お脳がハッピーマン

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最近の記事

子供を産んだ日のこと

11月の半ば頃から子宮頸管が短くなってきて、張り止めを飲んで安静にしているよう言われる。可能な限りじっとして過ごしていたが12月半ば、正産期に入ったのでガンガン散歩するようにと言われる。その頃には子宮口も開き始めていたので、12月の下旬には生まれるだろうと私も先生も思っていた。 しかし生まれないまま12月最後の検診へ行くことになる。いつも通りモニターをつけると赤ちゃんの心音がゆっくりになる時があり、即入院。そこから大晦日まで3日間入院したが、それ以降は問題なかったので一度家

    • 10年ほどんと毎日飲んでいた酒をやめた話

      酒をやめて1年が経った。現在妊娠中で、いつ生まれてもおかしくない状況にあるので、妊活のために酒をやめたのかと聞かれるが、特にそういうわけではない。全く考えなかったかと言われるとそりゃあ2割くらいは子供が欲しいなあと思ってそのためにも酒をやめることにしたんだけど、本質としてはそこではない。 酒が飲める歳になってからはとにかくだいたい酒を飲んでいたと思う。酒が強いというよりは酔った状態でも次の日になるまでなかなか気持ち悪くなったりしないので、とにかく楽しいのだ。血行も良くなって

      • 今日の気持ち

         ある時突然何かが始まって、その瞬間に何かたくさんのものが終わっている。何かが終わっていくその瞬間に何かが始まっているとは思わないけれど何かが始まったときにはたくさんのそれ以外が終わっている。  あの時どうしてそれがそんなにも大切だったのか、そんなことはもうわからない、誰もわかるはずがない。その時にはもうすべて終わった後なのだから。  例えばいつ死んでも後悔がないのは、毎日満ち足りて生きているからではないように、私はこれからも曖昧な酸素を吸って生きるらしい。

        • 何度でもモラトリアムの終焉がくること

           また始まって終わったモラトリアムについて、今度ばかりは寂寥感を感じなかった。  新しい何かがこれから始まる、そのために今までが終わってしまうことが悲しいような楽しみなような、不安なような安心するような気持ちだった。ゴールのようなスタートに臆病になって強がる日々も、確かに必要なものだとわかっているからなのかもしれない。  まるであの頃のように飲み歩いては家に帰らないことも許されて、わたしはずっと心の準備をしていたのかなと思うけど、そのおかげでじゅうぶん満足した。  こん

          26歳への気持ち

           26歳か、あーあ、もう完全なる大人なんだなあなんて思いながらも、日々の中で不安になることが多くて、弱音ばかり吐いてしまっていた。その甘えは人を幸せにするものではないし、自分にとってもブレーキでしかない。よくないな、もっと真に大人にならなければいけない、と心の底から思う。  「そう悪くない」と思える生活になってから、しばらくが経った。わたしは人よりもっと、水が変わるのが苦手で臆病だ。努力家と言って頂くこともあるけれど、自分としてはやっぱりどこかで怠け者だと思う。  ここは

          26歳への気持ち

          がんばることとかの話

           去年春に事務員として働いていた会社を辞めて少しでもデザインや美術に関わる会社へ行こうと試行錯誤していた初夏「私はなぜ会社に行くのが嫌いなのにまた別の会社に行こうとしているのか?」と不思議に思ったため兼業をやめてぬるりとフリーランスになった2年目の確定申告も無事に済みました。胃痛など無視して昼からビールを飲もう!と決意した税務署帰りは財布を忘れたので、すばやく帰宅し机の隅に転がっていたチョコレートを食べました。ぼーっと一年間の帳簿を見ながら「はあ我ながらよく今年も生き抜いたも

          がんばることとかの話

          卒業制作のこと

           卒業制作をつくったのはもう三年も前の話で、それは妥当な気もするしもっと昔だった気もするしついこの間だった気もする。 ”もう二度と後悔しないように、信念をもって、それを忘れないようにしながら作品に還元していくこと、評価されなくてそんなに悔しかったんなら、評価する人向けのものをつくれってことですが、でもそれがなんだってんだ、とも思うし、とにかく、何言ったってしょうがないので、また次の作品をがんばりましょう、ばいばーい、ってごみばこにすてます。誰に何言われようと、やりきらなきゃ

          卒業制作のこと

          幸せがもう怖くないというはなし

           今年が今日で終わるので、何かを書こうと思います。  わたしは物心ついた頃から明るくてひょうきんな子供でした。家族に愛され、友達にも人気だったと思います。思春期をむかえ、自分の容姿に自信が持てなくなり、卑屈で意地の悪い精神を養いました。軽くいじめもあったし恋をしてはフラれるし勉強はめんどくさい。きっと大人になれば何もかもうまくいくと将来に呪いをかけました。塾に通い、ノートの隅に小説を書き、デッサンを習いました。  きっと、東京の美大に行けばすばらしい仲間と、充実したおしゃ

          幸せがもう怖くないというはなし

          25歳になりました

           ふと気がついてみると、前回書いてから一年以上経っていて驚いた。去年はどうだったろうかと、思い出そうとしてもなかなか気持ちまでは思い返せない。  いろいろなことが変わった。住む場所も、仕事も、飲むビールの量も違うけど、恋人とは相変わらず仲が良い。たまにはけんかもするけど、ばかみたいに仲良くすごしている。年明けからは二人暮らしをはじめて、友人たちがたくさん来てくれる良い家になった。嬉しい。  冬頃、なにもかもうまくいかなかった。恋人に向いてないことを強いたり、彼も頑張ったり

          25歳になりました

          24歳になってしまいました

           このところ運気が極悪で、ものすごいタイミングでiphoneが壊れたり、仕事が上手くいかなかったり、とにかく何をやっても裏目に出るというような状態でしたが、24歳の誕生日に人生初の有給休暇を取得し、次の日には浴衣花火大会デートをするという最高の三連休が待ち構えていたのでもうずっと楽しみに楽しみにわくわくしてそれだけを支えに生活をしておりました。  が、誕生日前日頃より一緒に過ごすはずだった恋人が先週より引きずっていた風邪をこじらせ発熱、「誕生日も花火も無理かも」と言われ悲し

          24歳になってしまいました

          反省文

           ここのところなんだかやたらと忙しい。一つ終わったと思えばまた次の仕事が、終わったと思えばまた次の仕事があり、常に誰かを待たせているような状態で、気の休まる時間がない。明確な締め切りはなくとも、「なる早」でやらなければいけないことが大量にあるのだ。それに心を押しつぶされて、休んでいても「ああどうしよう、早くやらなきゃいけないのに」と休んだ気がしない。そして胃腸から体調を崩し、熱が出て寝込む。寝込んでいる間は仕事もなにもできない、そのことにまた焦る、そして病気が長引く。阿呆の所

          3月になりました

           昨日「未来座談会」というものに参加してきました。武蔵美の先輩で、もにまるずの作者である渡部さんがゲストでした。  もにまるずヒストリーの本も読んでいたので、内容としては知っていることも多かったのですが、渡部さん本人が語ることによって、もうぜんぜん違くて、めちゃくちゃ自分が恥ずかしくて、泣きそうになりながらお話を聞きました。つくって、発信していくことの大切さをわかっているのに百パーセントできていない自分、妥協してしまう部分や甘えの部分が恥ずかしくて、今すぐ家に帰って作業しな

          3月になりました

          2014年をふりかえる

           22歳は本当に気がくるっていて、一人暮らしなのに全く家に帰っていなかったしいつもここはどこなんだろうと思っていたし毎晩酩酊して植え込みに突っ込んでゲロ吐いていたんですけど、もうあんまり思い出せない。 色んな人が病院に行けって言ったり、行くなって言ったり、元気そうだね、と言われると、元気そうに見えるのに何もできなくてわたしはきっとだめなやつだと思われているんだろうな、と思っていました。 躁鬱がはげしくて、躁状態のときになにもかもを乗り切って就職して卒業して、でもなんにも上

          2014年をふりかえる

          趣味

           わたしがふさぎこみがちなのを心配して、友人が「何か趣味を見つけた方がよい」とアドバイスをくれた。  昔は絵を描いたり本を読むことが好きだったけれど、今では、いつのまにか、まっすぐ楽しめなくなったなあと思う。非常に微々たるものではあるけれど、絵を描いたり文章をかくことでお金を生み出せるようになったり、またこれからもっと、それを生業としていきたいと思っているからだと思う。  とにかく、手放しで「たのしい!」と思えることが少なくなっているのは確かに間違いない、と思った。お酒を

          近況など

           ここ2年くらい、先のことを冷静に考えることができていなかったように思います。いいことがあったり悪いことがあったり、今日は疲れたから早く寝て、明日は何かいいものを食べてから行こう、とか、明日は余裕があるから美容院いって、とか、今週は忙しいけど、来週はデートだ!とか、今踏ん張って、将来こうなるためにこうしようとか、そういう風に、ある程度、一週間、一ヶ月、一年、三年、十年、の計画ができて、それを実行できる可能性がある環境下にいて、それで初めてちゃんとした精神で生活ができるんだなあ

          砂しか食ってない話

           たぶんここはおそらくいちばん暗くて寒いところで、だからわたしはこんなにも毎日咳をしたり突然吐いたりしてんだろうけど、そういうのはほとんどどうでもよくて、とにかく財布が帰って来ました。ここんとこ色んな人にいろんなこと言われて、ちっとも眠れないし、自己嫌悪がはげしくて夢見も悪いんだけど、何はともあれ財布が戻って来ました。  そもそも財布を落としたんだかすられたんだか、あれがなければ今わたしはこんな状況じゃなかったと思います、財布の中身は一銭もなくなっていないしカードもおみくじ

          砂しか食ってない話