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経営

11月10日の朝日の一面の天声人語は面白い!

まず天声人語であるが、 小田急電鉄が発表した新運賃も、その流れのなかにあるのだろう。来春からICカード利用時の子ども料金を、距離にかかわらず5 0円にする。 人口減少時代ゆえに「子育てしやすい沿線」をPRするという                                          コロナ前の業績にもどす企業が増えているが、鉄道業は苦しいままだ。在宅勤務で客が減っても本数は減らせない。 列車内の犯罪が相次いでおり、警備を手厚くすれば経費がかかる。 逆風のなかでの値下げの決断は目を引く                                                                   小林の故郷にある資料館を訪れたとき、彼が大事にしていた言葉に触れた。「百歩先の見える者は。 狂人扱いされ 五十歩先の見える者の多くは犠牲者となる 十歩先の見える者が成功者である」。今回の値下げはおそらく、十歩先を見た投資であろう。

とある。不景気でかつ電車の本数も減らせない、警備の費用もかかる。その中での値引きだからなかなか経営判断ができない。その中で子供の料金を下げる。これは、今ではなく10年後を見据えた改革ではないだろうか。

今すぐに効果が出るものではない。沿線に住みやすさを提供し、住人が増えるそのことが、最終的に電車の収益に戻ってくるとの考えであろう。そこには会社としての社益と地域のライフラインとしての鉄道の公益性が同居している。もちろん後に小田急の決断は、家庭の経済を助けるので社の価値そのものの信用を高めるし、その会社の社員であることにプライドを持てるようにする。

『NHK「100分de名著」ブックス ドラッカー マネジメント』では、

ドラッカーはマネジメントの柱として「顧客」のことを考えろと絶えず言い続けました。顧客が何を求めているかを知り、それを提供することこそが企業がなすべきことだというのが、ドラッカーの考え方の柱です。そして、もうひとつの柱が「従業員」、組織で働く人々です。いくら誠意を持って、顧客の求めているサービスや商品を提供しても、働く人々が仕事に生きがいや幸せを見出せなければ意味がありません。しかもここにいう働く人々には、いわゆる正社員以外の人々も含むのです。(49頁)
ドラッカーの有名な言葉に「会社は社会の公器である」という一節がありますが、「会社とは社会から人材や資源をあずかり、社会に必要とされるものを提供する役割を果たすものである」というのが彼の考え方です。だからこそ、ドラッカーはマネジメントの役割のひとつに「会社は、社会に悪い影響を与えないようにして、社会に貢献することを考えなければいけない」という一項を入れました。(51頁)

ドラッカーは顧客と従業員が満足し、社会貢献をする活動を会社がすることを求めている。これは会社だけでなく、寺院が目指すべき経営ではないだろうか。

つい最近、まいてらで戒名カフェを行った。まいてら参加寺院の住職が顧客となりうる一般の方々の質問や意見を受け、答えた。答えている我々はこれで儲かるわけではない。仏教や寺院の本来のあり方を問われ、答える行為は僧侶としての使命かもと思う。参加費は社会貢献として医療的ケア児に寄付されるから、気持ち的にも負い目がない。

僧侶の中にはお金を払っても参加したいという意見もあった。個人的には仏教、寺院のイメージのアップと、社会の要望を知ることにつながる。その後の寺院運営につながる。

長い年月をかけて、寺院は信頼や信用を得ていく。まいてらというポータルサイトも同じではないだろうか?お金では得られないものを求めていくことこそ今回の挑戦のキモではないだろうか?




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