ネコジャラシ

道端に
ネコジャラシが
たくさんある。
穂だけちぎって手にとる。

穂を手の中に包み
ニギニギを繰り返す。
手の中の穂が
ちょっとずつ出てくる。

「オラオラオラ」と
妻に見せる。
「キモチワルー」、
毛虫が這い出るみたい。

いたずらが楽しい。
小学生だった頃、
女の子の前で
よくやったものだ。

ネコジャラシでなく、
ジョシジャラシ。
茎から抜いて猫の前で
振って遊ぶのも楽しい。

ネコジャラシは本当は
エノコログサという。
穂が犬の尾に似ていると
犬っころ草が変化した。

狗(犬)の尾の草から
狗尾草と漢字で書き、
エノコログサと読ませる。
なかなかに面白い。