甘く優しい薔薇の香り
薔薇が咲き誇っている。
レッド、ピンク、オレンジと
いろいろな色があるだけでなく、
小さく可憐な薔薇もあれば
堂々たる大輪の薔薇もある。
薔薇好きの人がいかに多いかと
惚れ惚れして眺めていると、
ふわっといい香りがしてきた。
淡い綺麗なピンクの薔薇、
きっとこの薔薇が香るのだ。
顔にこの薔薇を寄せて嗅ぐと
甘く濃い華やかな香りがする。
高貴な女性の香水の匂い。
香水にはローズオイルが
入っているがまさにその香り。
ローズオイル、薔薇の精油は
薔薇の花びら3トンから
たった1000mlしかとれない
大変に貴重なものなのだ。
香水が高価なのも頷ける。
ぼくにはそんな香水よりも
本物の薔薇の芳香がいい。
この淡いピンクの薔薇は
頬を少しだけ朱に染めた
北欧の女優を想わせる。
「香りのない薔薇は
笑わない美人と同じ」
そんな言葉があるようだけど、
この薔薇は微笑んでいる。
甘く優しい微笑を浮かべている。