いきなりの花粉症
妻が僕を見て言う。
「今年は花粉症になってないのね」
確かに何ともなかった。
「もう花粉が飛んでるの?」
「うん、ばんばん飛んでる」
「そっかー、やばいな」
「あたしはまだデビューしてないから」
「いいよな、まったく」
その会話のなんと2時間後、
妻との散歩の途中で
僕の目が突然ゴロゴロしてきた。
「埃が目に入ったみたい」
風があり、土埃がひどい。
「花粉症が始まったんじゃないの?」
「ええ−っ、そうかなあ」
僕はまだ花粉症とは思わなかった。
しかし一向に目はゴロゴロのまま、
痒いから目を押さえたりする。
お風呂に入って目を洗う。
それでも目の痒さは変わらない。
翌日、とうとう痛くなってきた。
「花粉症だ、間違いない」
「言った途端に花粉症になるなんて」
目薬をさしても一向に良くならない。
とうとう病院に連絡して予約を取った。