「詩人の恋」を歌う

友だちのスナオさんが

「詩人の恋」を歌った。

合唱の先生のもとで

個人指導を受けている。

門下生の発表会だった。


ソロで歌うきっかけは

この歌曲の一曲目、

「美しい五月に」が

彼を虜にしたからだ。

恋の始まりである。


「美しい五月になり

すべての蕾が開くとき

わたしの胸にも

恋が芽生え萌えでた」


「美しい五月になり

すべての鳥が歌うとき

胸に燃える思いを

あの人にうちあけた」


ハイネの美しい詩に

シューマンが曲をつけた。

愛するクララのために

燃えあがる恋心を

ピアノを弾き歌った。


スナオさんも

愛する人に向かい

歌い上げたに違いない。

「届けよ、僕の恋」

そう願い祈りながら!