「無言歌集」

心に染みいる
秋の風が
ふっと
忍び込んでくる。

メンデルスゾーンの
「無言歌集」は
そんな儚い
叙情が美しい。

バレンボイムの
ピアノは
どの曲もやさしく
愛情溢れる。

生涯を通じて
作った作品というが、
「ベニスの舟歌」は
3曲とも祈りたくなる。

目を閉じれば
十代の頃の
懐かしい恋と
風景が浮かんでくる。

「甘い思い出」
「瞑想」「そよぐ風」
「信頼」「後悔」
「紡ぎ歌」「子守歌」

空に浮かぶ弓張月を
眺めながら聴いています。