女体の雲
久方ぶりに朝から晴れた。
涼しいうちに散歩しよう。
ぶらぶらと山の道を上り、
見晴台に到着する。
下界の街は雲が被っている。
山は日差しに覆われている。
何とも気分がいい、
深呼吸して南の空を見上げる。
するといろいろな雲がある。
ふと、あれはと目をこらした。
女体が横たわっている。
うつぶせになっているのだ。
豊かな乳房がふたつ、
やや透き通る胴体の下は
ビキニを履いた腰がある。
青い空に浮いているのだ。
素晴らしい女体の雲に
魅入らされてしまった。
随分眺めていたに違いない。
女体は浮かんだまま動かない。
ようやく帰る気になり、
山道を下っていった。
半ばで森が切れており、
南の空を眺めることができた。
息を凝らして見ると、
豊満な雲の女体がまだあった。
左の乳房には乳首もある。
それは白いヴィーナスだった。