『恋人までの距離』
1日だけのランデブー。
ブダペストからパリへ向かう列車の中で、
偶然に知り合ったアメリカの青年と
ソルボンヌに通うパリジェンヌ。
彼らはウイーンで降りて街を散策する。
列車の食堂車で彼、ジェシーは
子供の頃にホースで庭にミスを撒いたとき、
虹とともに死んだ祖母が現れた話をする。
それだけで恋に落ちてしまったセリーヌ。
彼もまた彼女の笑顔に恋してしまう。
洪水のように話が湧き出る彼と彼女。
ウイーンは夕暮れになりやがて夜に。
観覧車の中で自然にキスをしてしまう。
「少年のようなキスだった」と彼女、
初々しいキスが彼女を熱く燃えさせる。
深夜になりワインを飲み公園で夜を明かす。
明日の朝には二人は別々に旅立つ。
彼はアメリカに、彼女はパリに戻る。
たった1日の恋だからこそ、
ベッドインしたい欲求を抑える二人。
とうとう朝になり彼女は列車に乗る。
二人は敢えて連絡先を教え合わず、
ラストネームも知らせない間柄。
でもこの恋は先まで続くのだろうか。
顔を見合わせ涙のキスと抱擁。
ジェシーが思いきって言う。
「半年後にこのホームで逢おう」
逢えたら恋は持続していたことになる。
離れ離れになってから微笑む二人。
原題は“Before Sunrise”に書き換えられた。
その意味は……。