神村英男の酔奏

友人の知り合い、
トランペッターの
神村英男さんの演奏を聴きに
赤坂のKeiに行った。

演奏前からビールを呑み、
酔っ払ったような
フラフラした感じで
トランペットを奏でる。

ミュートを施した
渋い音がライブハウスに響き、
何とも言えない味わいで
自由自在に吹きまくる。

ジャッキー・チェンの
酔拳のような酔奏、
酔えば酔うほどに
巧みさが増していく業。

神村さんは早大ジャズ研、
在学中にプロになり、
渡辺貞夫のオーケストラに入り、
後に原信雄シャープ&フラッツに入団。

在学中から作曲編曲にも才を見せ、
渡辺香津美などがいた
伝説のSMCオーケストラでは
神村の曲がビッグバンドで演奏。

「十六夜の月」「宇宙の彼方から」など
素晴らしい曲は作詞もしている。
「PIPA PINGA PINTO PIA」は
何とも言えない楽しい曲だ。

チェット。バーカーのように
ハスキーヴォイスで歌も歌い、
ブラジリアンサウンドでは
パンディロ指を使い巧みに操る。

呑むほどに冴えを見せるトランペット、
パンディロでドラムのようにリズムを刻み、
悪魔のような笑顔で歌ってみせる。
神村英男、恐るべき「天神」。