サンティアゴ巡礼
スペイン北西部にあるキリスト教の聖地、
サンティアゴ・デ・コンポステーラを徒歩で目指す
「カミーユ・デ・サンティアゴ(サンティアゴ巡礼)」、
中世に始まったこの旅が世界中の人々を虜にしている。
この聖地は聖ヨハネの兄弟である聖ヤコブの遺骸があるとされ、
それが何百年も経った9世紀に発見されて、
ローマ、エルサレムに並ぶ世界三大巡礼地となった。
今やカトリック教徒だけでなく、どんな人も巡礼者となれる。
巡礼路としてはフランス南部から祈り歩く1500kmが人気だ。
南フランスのル・ピュイ・アン・ヴレイからスペイン国境を目指し、
ここから険しいピレネー山脈を越える過酷な旅となる。
急な勾配と悪路に苦しみながらも巡礼者同士が励まし合って歩き続ける。
ピレネー山脈を越えれば下りの巡礼路となりスペインに入る。
スペイン中央部はメセタの広大な大地で平坦な道のりとなる。
自分とはいかなるものか、何のために生まれ死んでいくのか、
己と対峙しながらサンティアゴ・デ・コンポステーラの大聖堂に到着する。
この巡礼は四国八十八箇所霊場を巡る四国お遍路の旅の西洋版だが、
その過酷さ、壮大さといったスケールの大きさは比較にならない。
しかし、僕のような日本人であっても一生に一度は挑戦してみたい巡礼路。
雄大な自然に自分を見つめ、かけがえのない友人ができる巡礼なのだ。
いつの日か、必ず、カミーユ・デ・サンティアゴに挑戦してみたい!