ワイングラス割る
立て続けにワイングラスを割った。
リーデルのブルゴーニュグラス。
1つめは吊してある枠から
抜き損なってクビを折ってしまった。
2つめは山となった洗い物の上に
無造作に置いたのが倒れて割れた。
ワイングラスが割れると
どうしてこれほど悲しいのだろう。
割れた破片を拾っているときに、
罪悪感がグワーッと押し寄せてくる。
煌めくグラスが好きだからだろうか。
好きなワインを入れる容器だからか。
また買えばいいってものじゃない。
割れてしまったグラスが愛おしいのだ。
ずっと一緒にワインを楽しんできたから。
くるくる回して香りを楽しんできたから。
あーあー、溜め息ばかりが出てしまう。
あーあー、何だかとっても淋しいのだ。