サグラダ・ファミリアの尖塔
バルセロナの街に聳え立つ
カトリック教会のバシリカ、
サグラダ・ファミリア。
アントニ・ガウディが
設計した未完の大建築物だ。
着工から150年近く経つが、
ガウディが亡くなっても完成せず、
スペイン内戦で設計図や模型が焼け、
不可能と言われた完成実現を、
情熱ある人たちが果たそうとしている。
日本の彫刻家である外尾悦郎による
微細に渡る壁面の彫刻も凄まじいが、
何と言っても圧倒的異彩を放つのは
天に近づかんとする尖塔である。
全18基のうちこれまで9基が完成した。
この尖塔はガウディが天井から
物質を吊した際にできあがった形状。
天井からぶら下がった鍾乳石のよう。
一見すると倒れそうな危なげな形状だが、
これほどの完璧なバランスはないという。
2019年の暮れに9基目となる
「聖母マリアの塔」が完成し、
そのてっぺんに星が付けられた。
重さ5.5トンの巨大な星に
明かりが灯されたときの感動。
ガウディの思いが胸に染み渡った。