映画「怪物」
この世は至る所に
怪物が潜んでいる。
是枝裕和監督は
坂本裕二の脚本で
訴えたかったのだろう。
映画「怪物」は
そのことはある意味
できていたかも知れないが、
物語の整合性が
ことのほか悪い。
担任の先生は公の場で
なぜ反論しなかったのか。
生徒がついた嘘は
他の生徒が知っていたはず。
親は教育委員会に訴えてもいい。
嵐の夜に消えた少年たちは
どこにいたのだろう。
先生が解雇されたのに
手放しで喜べるのか。
先生があまりに可哀想。
こうした物語の映画が
カンヌの脚本賞とは?
あまりに詰めが甘い映画で
まったくすっきりしなかった。
坂本龍一の音楽で
評価されたのではないかと
穿った見方をしてしまう。