「音は鍛えている」
来年の2月で92歳を迎える
サックス奏者の渡辺貞夫さん。
私めの憧れの存在である。
「カリフォルニアシャワー」
「オレンジエクスプレス」
「モーニングアイランド」など
カリフォルニアの青い空を
喚起する明るい曲と澄んだ音が好きだ。
92歳になっても変わらない音。
「音は鍛えてますから、変わらないです」
おお、毎日稽古して吹いてるってことだ。
「前よりいい音だそうと思ってますから」
天才ほど努力しているのはサックスも同じ。
「ぼくの音を聴けば、みんな『貞夫の音』だって
わかってもらえますから」
「それが生き甲斐でやってるわけで」
こんな事をさらっと言えてしまえる、
渡辺貞夫さんのサックス人生。
アルトサックスはもちろんのこと、
「マイディアライフ」で一世風靡した
ソプラニーノサックスをさらりと吹く。
このサックスは音程キープがとても大変、
熟練者でもなかなか吹けないじゃじゃ馬。
貞夫さんはわけなく乗りこなしてしまう。
91歳でニューアルバム「PEACE」を
リリースした渡辺貞夫さん。
世界あちこちで起きている戦争を憂慮、
世界平和を願って新曲を作った。
「ライブがいちばんの励み」というが、
卒寿を超えてライブツアーをしてしまう。
「ぼくら、音が命ですから」
くーっ、いくつになってもクールだ!