チェリオとゲップ
中学生の夏休み、
バスケの試合があると、
自転車で相手の学校に行った。
みんなで集まって
一緒にブラブラ乗って行った。
途中で自販機を見つけ、
みんなで炭酸飲料を買う。
ジュースじゃ甘ったるいから
暑い夏は断然炭酸だ。
何を飲もうかと迷う。
コカコーラかファンタか、
誰かが「チェリオがあるよ」。
チェリオはファンタと同じ値段で
より大きな瓶に入っている。
「得だからこっちさ」。
しばらくするとゲップが出て、
なんだか気持ち悪い。
試合が始まるというのに、
これでは満足に走れない。
「チェリオのせいだ」。
ちょっと大きな瓶がいいと
いじましいことするから
こうしたことになるのだ。
きっと成分が悪いのだ。
着色料で誤魔化しているかも。
ゲップが止まらないから
得意の速攻ができない。
気持ち悪くて顔面蒼白、
対して強くない相手に完敗。
もうチェリオは飲まないと誓う。