「バグダッド・カフェ」を観て

アメリカ西部のモハヴェ砂漠にある
寂れたモーテル「バグダッド・カフェ」。
砂塵が舞う埃まみれの汚いモーテル。
ダイナーとガソリンスタンドを兼ねている。
真っ黄色のオイルタンクが印象的だ。

店の女主人はヒステリックなブレンダ、
やる気のない店員や遊び好きの不良娘、
ピアノが趣味の息子と彼の赤ん坊、
トレーラーハウスで暮らす売れない画家、
モーテルで開業する美人入れ墨師がいる。

ここにやってきた太ったドイツ人女性。
旦那と喧嘩別れしたヤスミンは
モーテルに住み着き、掃除を始める。
最初はブレンダに怪しまれるが、
ヤスミンがマジックを披露すると人気に。

モーテルはトラック野郎などで大繁盛、
ヤスミンとブレンダには友情が芽生え、
画家のプロポーズでアメリカ国籍を得る。
めでたしめでたしの大人のファンタジー。
この映画は今から38年前に大ヒット、
日本のミニシアターブームを作ったという。
不思議なあたたかみが何ともいいのだろう。