酒の聖地、三輪の酒
奈良県三輪は酒の聖地、
酒造り発祥の地という。
実在最古の崇神天皇時代に
疫病が流行り国が大混乱。
夢に酒を奉納せよのお告げ、
高橋活日命に酒を造らせた。
奉納した途端に疫病が去り、
再び国が富み栄えたという。
高橋活日命は杜氏の神となり、
「活日神社」にまつられた。
大神神社の摂社でありご神体。
杉玉が生まれた場所であり、
ここの杉玉は大神神社から
全国の酒蔵に届けられた。
三輪明神しるしの杉玉と
その由緒が書かれている。
酒に酔っている状態は
神様とシンクロしている時、
酒は大切な神酒なのである。
神酒は「みき」と読むが
古くは「みわ」と読まれていた。
「みわ」は神様のことである。
三輪山は三諸山と呼ばれ、
酒の神が鎮まる地である。
三輪に現存する酒蔵は
今西酒造という蔵だけである。
360年以上も「三諸杉」という
銘柄の酒を造り続けている。
三輪山の伏流水は霊験があり、
飲めば万病に効くといわれる。
この霊験水を仕込み水に使う
「三諸杉」を飲んでみた。
三諸はみむろと読むが、
浪漫溢れる「みむろ杉」銘柄の
純米大吟醸に舌鼓を打つ。
穏やかな香りと新鮮な米の旨味。
悠久の時が流れる綺麗な酒だ。
万病に効く仕込み水の酒で
美しい月を見ながら酔い、
神様と交信したいと願った。