牧野富太郎先生

牧野富太郎先生の
自宅を改装した庭園、
牧野記念庭園に行った。

多くの草花樹木があるが、
水無月も半ばとなれば
花はほとんど咲いていない。

牧野先生の誕生日、
たくさんの花咲く、
五月に来ればよかった。

牧野先生が生まれた
「植物学の日」の
22日に来ればよかった。

紫陽花と擬宝珠くらいが
咲く庭園を眺めながら、
牧野先生に思いを馳せる。

子供の頃から大好きな
植物採集に明け暮れ、
小学校も中退している。

学歴の無さが東京帝大で
蔑まされたりもするが、
持ち前の情熱で乗り越える。

金銭感覚がなく、
実家の金を湯水のように使い
本を買い自費出版して窮乏。

人当たりも無頓着、
誤解されることも多々あるが、
それでも先生を長く務める。

新しい植物を発見し、
命名した植物は実に
2500種以上にのぼる。

ヤマトグサやムジナモ、
妻の寿衛子の名をつけた
スエコザサが有名だ。

社会生活ができれば
立派な学者になるわけではない。
自分の好きなこと一筋に

狂気の沙汰と思えるような
情熱を傾けられる人が
後世に残る研究者となる。

「日本植物学の父」、
牧野富太郎先生の偉業に
今も尚、頭が下がる。