完熟すももとの7年ぶりの邂逅
完熟の果物は美味しい。はまったのは大学生の時だ。何かというと東南アジアに旅をしては、現地のスーパーで小さなナイフを買い、路上でマンゴー、マンゴスチン、などなど、様々な果物を買ってはホテルで食べていた。強烈な甘さ・ジューシーさ!
ある時、どうしても日本でも食べたくなり、えいや!と勇気を出してスーパーで買ったのだが、
「味がしない・・・」
と思った。それはそうだ。触れたらへこむほどに柔らかい完熟マンゴーなど輸出できないだろう。スーパーのマンゴーはあくまで別物なのだ。
反対に、日本のスーパーで普通においしく食べていたバナナを、ボルネオに行った時だったか、路上の小さな店先で何の気なしに買ったとき。
「なんじゃこりゃあ!!」
それは自分の知っているバナナとは全く違う食べ物であった。爽やかな酸味と甘みがマイルドな食感と同居している。
バナナむいたときに、外側にちょっとしぶみのある白い筋あるじゃないですか、あのしぶみみたいなのが全くない感じ?うーん食レポって難しい。。。
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さて、件のすももである。たぶん7年かそこら前のことだが(8年か6年かもしれない)、実家からの荷物に、いつもの野菜たちに紛れて珍客がいた。小ぶりの、完熟のすもも。
これが、とんでもなく美味しかった。聞くと、懇意にしているお寺の木から熟して落ちてきたものを分けて頂いたとのこと。
以来これが忘れられず、スーパーで買ったり、ふるさと納税のお礼の品で頂いたり、はては家の庭にすももの木を植えたりしてみたのだが、いっかな再会できない。
大体、すっぱくて固いか、甘いけどなんか水っぽくて薄いか。庭のすももは数年たってようやく実をつけたが、完熟を待っているうちに先客(鳥や虫)にとられてしまうばかり。
それで今年、たごさんとこのあおきえんの完熟すももの販売告知を見て、めっちゃ気になっていた。が、もじもじしているうちにあっという間に売り切れ。
と、思っていたら貴陽が追加された!!買うしか!
訳あり(多少の傷やスレあり)品、貴陽8玉2000円。ちょっとお得すぎやしませんか。。
注文してすぐ!届いた。はやっ!
誇らしげにブルームをまとった貴陽ちゃんたち。
いやーもうテンションが上がる上がる。
でも実は、すもも愛は私より夫の方が強いのであった。というわけですぐに目ざとく「いつ食べる?」と聞かれる。
というわけでまず1個。皮ごとでもいいんだけど、子どもの要望で皮をむく。
端っこに妖精の残骸が写りこんでいるが気になさるな。
これが!ほんっとーーうに美味しかった!!!
ほのかな酸味と、甘み。それらが ギュギュっ と詰まった味がする。
この数年、思い出が美化されてるのかしら、、とすももを食べるたびにちょっとがっかりしていたのだが、果たしてあおきえんのすももはまごうことなき「完熟」のすももの味だった。ああやっと出会えた、と思った。
たごさん、美味しかったよーーーー!!
夫には、どうやって見つけたの?と聞かれて、noteで知った人が作ってるの、とちょっと威張って答えた。えっへん。いや私の手柄じゃないんだけどさ。しかし美味しかった。本当に美味しかった。
まだ冷蔵庫にいるんだ~ 幸せ~!