食べるものでできているからだ
私たちは食べるものでできている
患者さんからS先生へ、こんな質問があることがありました。
健康的でいるために、なにを食べたらいいですか?
何か食べたいと感じるもの、それを食べるのが最も良いですよ。
身体は本当によく知っています。
何か食べたいものがあるということはそれがあなたの身体に必要なものだということです。
そして、美味しいと感じるものを食べましょう。
美味しいと感じるもの、身体に栄養があるものは少量で満足します。
ぜひ、自分の身体に聞いてみてください。
そんな返答がいつもS先生から返っていました。
S先生自身も食べることは生きることと、食べることをいつも大切に楽しんでおられました。
食べないことでみえた、食べること
ホメオパシーの通訳をする前に私は断食会のスタッフを何年かしていたことがあります。 2泊3日の短い断食です。
3日目の朝に、たくさんの茹で野菜と梅干と少しの味噌を食べます。そうすると宿便がでて、身体がとてもすっきりとします。
この宿便を出すのが目的というのもありますが、食べないでいると何よりも身体がとても休まるのです。
生まれてから24時間365日稼働してきた内臓が、食べ物が入ってこないので休まります。
その間に細胞分裂して、内臓はピカピカの新しい細胞になっています。
赤ちゃんみたいな臓器です。
ここに突然、添加物がたくさんの食べ物や辛い食べ物を食べると一気に身体に反応が出ます。
酷いと全身が真っ赤になって発疹が出たりするので注意が必要でした。
赤ちゃんには食べさせないものをぜひ意識してくださいね、とお話していたのを思い出します。
これは断食したからの過剰反応というよりは、普段、私たちがどれだけたくさんの添加物の入った身体に本当にはよくない食べ物を食べていて、身体をそれに慣らさせているかということだと感じます。
断食明けに食べる野菜は、調味料なしでも味がしっかりと感じられてとても美味しく、一口ごとにみるみる力がみなぎっていくのを感じました。
食べるもので私はできている、と強く感じました。
何度も断食をしましたが、私のいちばんの変化はお腹がちゃんと減るようになったことです。
そして、何よりも食べることを大切に考えるようになりました。
旬の食べ物とホメオパシー
ホメオパシーの通訳をすることを通して、自然の持つ微かな力がどれほどパワフルかを感じました!
日本人がホメオパシーに通じる食文化を持っていると感銘を受けた事をS先生が話してくださって、私たちが無意識の中でそれを享受してきたことに私も感銘も受けました。
それは、「旬の食べ物を食べる」という習慣です。
初物を食べるという意識が私たちにはあります。
それは、次の季節に移り変わる少し前に少し早い旬の食べ物を食べることで季節を感じるだけではなく、次の季節に身体を備えさせる意味もあります。
ホメオパシーのように明確に自然からレメディを作るのではなくとも、日本人は自然からエネルギーを得ている意識があるとS先生は感銘を受けておられました。
避けてる添加物
日本人は食が大好き。様々な食材をどうやったらいちばんおいしく食べられるか追求するのも、食で養生する、食べることが生きることに必須、命をいただいているという意識があるからかもしれません。
断食は私にそういうことを思い起こさせてくれました。
たとえカップラーメンだったとしても生命をもとに作られていると感じて、感謝していただく気持ちが湧いてきました。
生命を身体に取り入れることに敬意をもって接したいとも感じました。
そして、添加物たっぷりの食べ物を美味しく感じなくなりました。
厳密に全て避けているわけではないのですが、美味しく感じないためできるだけ美味しいものを食べたくて、何かを買う前には必ず成分表示を見るようになりました。
なんで添加物って身体によくないと言われるのかな?と調べるうちに、腐らせないため、色をよくするためなど、どの添加物がなんのために入っているか?ということを知るようになりました。
そうすると自然に、これは必要かな?と取捨選択ができるようなりました。
もちろん、友人と楽しく食事をするのにファーストフードに行くこともありますし、時には炭酸ジュースが飲みたくて飲むこともあります。
お金と相談してできるだけの選択をしています。
だけど、やっぱり美味しく感じないので、これが入っていたら絶対に買わないと決めている添加物がいくつかあります。
アセスルファムK、アスパルテームなどの人工甘味料、キサンタンガム、合成着色料などです。
避けるのがなかなか難しいのは、ぶどう糖果糖液糖ですが、できうる限り避けています。
添加物に関しては少し調べるだけでもぞっとする話がたくさんです。
厳密に気を付けるにはとてもお金がかかりますし、とても難しいものです。そもそもまず手軽に売ってなかったりします!
厳密にしてストレスをためるよりは、基本的に避けるものを決めて、あとはたまになら大丈夫と自分の身体と免疫力を信じて、ゆるくやるのがいいと思っています。
それだけでも、意識せずにいるのといないのとでは大きく違うはずです!
最も財布にも優しく、身体にも良く、私がいちばん心がけているのはやはり「旬の食べ物」を食べることです。
旬のものはその時期に最もよくとれるので、価格も安くなりやすいですし、そして、やっぱり美味しいです!
もうひとつの指針は相場よりも安すぎる食べ物です。どうしてこんなに安いのだろう?と考えることにしています。
経皮毒
ホメオパシーでの学びだけでなく様々な方面から、肌から吸収されるものは最も影響が強いことも学びました。
なかでも最も経皮吸収が大きいのは頭皮だとも知りました。
何人もの産婦人科の先生から、使っているシャンプーが手術の時に香りからわかることを聞いたときにはびっくりしました。子宮と頭皮がつながっているとは思いもよりませんでした。
私はできうる範囲でやっているだけですが、それでも出産の時に助産師さんから、こんなにきれいな羊水はみたことがない、なにに気を付けているの?と聞かれたことを思い出します。
自分をケアすることがちゃんと身体に反映されているのを嬉しく感じた瞬間でした。
ホメオパシーでも、病気の原因は身体の最も外側、皮膚からどんどんと奥に入り込んでいくと考えられています。
次回はこの皮膚から体内に入るもの、経皮毒についてお話したいと思います。
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