こころとからだの感受性って?
感受性ってどういうこと?
こころにも、身体にも、感受性があります。
「感受性」とは、どんなことに強くてどんなことに弱いのか、ということかな、となんとなく思っています。
こころの感受性もどんな場面において高いのかというのは人それぞれ様々な場合があるように思います。
身の回りの変化によく気が付く人、人の心の雰囲気に気が付く人、人の変化にはなかなか気が付かなくても植物の変化には気が付く人、と人それぞれ様々にあるのではないかと感じます。
強ければいいとかいけないとかそういうものではなく、こんな強さ、弱さを私は持っている、というただそれだけなのだなあと感じるようになりました。
身体の感受性
ホメオパシーでいう身体の感受性というのはどういったことでしょう!
これも同じようにどのような事柄に強さ、弱さを持っているのか、ということではないかと思います。
昨今のコロナも、何度もかかる人と一度もかからない人といます。
インフルエンザも同じで、毎年のようにかかる人もいれば、人生で1度しかかかったことがない、という人もいます。
これは免疫力も関係しているのですが、元々の生まれ持った身体がどんな病気に対して「感受性」を持っているのかが関係しているとホメオパシーでは考えられています。
糖尿病の家系や癌になりやすい家系と言ったりすることもありますから、ある特定の病気になりやすい事がある、というのを感覚的に持っておられる方も多いのではないでしょうか。
今日では遺伝子を調べることで持っている遺伝子がどんな病気になりやすい傾向があるかわかるようなキットも販売されるようになりました。たとえある病気になりやすい遺伝子を持っていたとしても、その遺伝子がオンになるかオフのままでいるかということも関係があるようです。
これを念頭に置いていただくと、より感受性の話はわかりやすいのではないかと思います。
感受性が強まることも
しかし、200年以上前にハーネマン先生は生まれ持った身体がどんな病気になりやすく、どんな病気にはなりにくいという事が在る、というのを見出していました!
クラシカルホメオパシーでは、その人がどんな病気に対してなりやすい身体を持っているかどうかということも診察のなかで懸念する項目のひとつのようです。
(この事柄を判断するには医師としての知識があるかどうかも関わってくるのではないかと思います。診察においても観察力も熟練の経験も必要とされると感じています。)
生まれ持った身体がどんな病気に対しては弱いのか、強いのか。
そういった事柄がある、というのを理解しているかいないかだけでも、日常生活のなかでずいぶん違うのではないかと思います。
癌になりやすい身体を持っている人であれば、発がん性物質と言われている食品がたとえ少量だとしても、他のそうではない身体を持っている人と比べて、大きな影響を受けると想像に難くありません。
そして、何よりも大切なのは、その病気に対する感受性を低いままにしておかない、ということではないかと思います。
免疫力を上げることはとっても大切です。
治療に対する感受性
「治療」に対しても同じように「感受性」が関わっていると言えると感じます。
私もホメオパシーの診察の通訳を通して、ホメオパシーがすぐによく効く人もいれば、そうではない人もいると感じていました。
ホメオパシーではそれが起こるのはこの感受性の違いによるものなのではないかとも考えられています。
他の治療法でもサプリメントでも、ある治療が友人には良く効いたのに、自分にはそうでもないというのは、この感受性の違いではないかと考えています。
良く効くときいたから、人気だから、だけでなく、自分にどんなふうに作用しているかな?合ってるかな?と気にする目が必要だと感じています。
S先生はこういったものを突き抜けてその患者さんに本当に作用するレメディを探すことに尽力しておられました。
どうして薬が懸念されるのか
それまでの薬の使用歴が、ホメオパシーがすぐに効くかどうかに関わってくるのは、この身体の感受性に対して薬が影響することがあるからと考えられているようです。
例えば、抗生剤を長く飲み続けていたという使用歴が、ある種の病気に対する感受性、「ある種の病気へのなり易さ」を上げてしまい、その感染症にかかりやすい身体になる、といったことです。
そういったことが実際にあるのを、私はホメオパシーの診察を通してみさせていただきました。そして、それが原因だとするならば…と出されたレメディで劇的に良くなられたのも目撃しました!
逆にいえば、ホメオパシーで懸念されるような薬をできうる限り避けることは、こういった「ある種の病気のなり易さ」を防いでくれることになると感じます。
治療から予防へ
通訳をしている間は、症状を持って悩んでおられる方にお会いすることの方が多かったので、その方がどうしたらその症状から解消され、いきいきと自分の人生を生きることができるようになるのかという事に意識が向いていました。
ホメオパシーから離れて10年の間に妊娠・出産を経て子育てをしていくなかで、このホメオパシーの専属通訳をしていた間に学んだことがどれほど助けになったかと思います。
特にだれも体験したことのないようなコロナ禍では、何を指針にしたらいいのか迷うような時期でした。
そのなかで、私が触れてきた治療のためのホメオパシーの考え方は、普段の生活のなかでは病気に対しての防波堤になるという気持ちが湧いてきました。
ホメオパシーの根底にあるのは、病気になる前に自分を大切にケアするという思いだと感じています。
私は、ホメオパシーは本当に有効な「医療」だと信じています。
そして、ホメオパシー的な考え方を日常生活に取り入れることは、病気になることを防ぐことの第一歩にきっとなってくれます。
西洋医学は急性症状や生き死に関わる場合にとても強い医療です。目の前で出血しているのを免疫力ではどうしようもできませんが、西洋医学では何とかできます。免疫力が弱り切っているところをウィルスが脅かすのに対処することもできます。
一方でホメオパシーのようなホリスティックな自然療法は、病気までいかない不調や慢性的に抱えてしまった症状、こころの健康に関してとても有効です。
両方を融合して、自分に合った治療を選択することができれば何よりだと感じています。
まずは自分自身に注意深く目を向けて、自分のケアをすることから。そして、病気の原因や免疫力について知ることで、きっともっと安心して日々を過ごすことができるのではないかと思っています。
そして、何か慢性的な何をしても治らないような症状を抱えるような時には、ホメオパシーも治療の選択の候補に上る日がくればとても嬉しいです。
次回はお知らせをしたいと思います。
火曜日と金曜日の午前中にUPします。
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