優しくなれたから
いつも人とばかり比較して
他人より優れているところを探して
他人の粗を探す。
自信のなさは性格の悪さに比例していて、
わたしは、そんな人間だった。
彼と出会うまで。
優しくなれた。
彼といるとき、彼のことを考えているとき、ずっと。ずっと優しくなれた。
人の良いところを探して、褒めて、
この世界にもっと笑顔を増やしたいとまで思えた。
それくらい偉大な人だった。
今でも思い出して胸がキュッてなって、
切ないような、悲しいような、酸っぱくて、苦くて、でもまずくない、そんな感情になる。
わたしに優しさを与えてくれてありがとう。
わたしに愛されることを教えてくれてありがとう。
オールして頭が痛くなることも、終電に乗って会いに行くこと、夜になると電話したくなる感情も、全部教えてくれてありがとう。
傷ついたけど、眠れない夜がわたしにも訪れたりしたけど、憎むことだけは絶対できなくて、、
今でも思い出すと、優しくなれるよ。