気まぐれなアメリカのデザイントレンド解説:プログラミングでつくるリブランディング(Generative Identity)
グラフィックデザインを学び始めて半年弱。1学期中は紙媒体やデジタルどちらでもデザインができるように幅広く学ぶことができ、その中で自分と相性が合いそうな表現やメディア、手法を模索していた。
私がその中で一番興味があるのは、プログラミングと掛け合わせたグラフィックデザイン。きっかけは、UI/UX, Webデザインを学ぶことができる「インタラクションデザイン」の授業で、プログラミングを使ったロゴのリブランディング、及び販促物の制作をするようになってからだった。
最近ポートフォリオを見せたり、自分が今何に関心があるのか聞かれることが増えてきたので、ここに簡単にまとめてみようと思います。(もしかしたらうまく表現できていないところがあるかもしれません…その時はぜひ教えてください。)
Generative Identityとは?
この2つの言葉が示すとおり、デジタルな仕組みを活用して、モノやサービスの個性を表現する手法として、2008~2009年頃から注目を集めつつある。特徴としては、一定の原則となる要素を保ちながら、ロゴの形や表現を無作為に変化させる点。
代表的なものとしては、MIT Media labの以前のロゴ。同じ図形の要素、色、配置の仕方を保ちながら部署や用途によってロゴのデザインを変えている。
あとは、アメリカの著名デザイナー・Stefan Sagmeisterがリブランディングを手がけたポルトガルの美術館のロゴなど。
過去にはオーストラリア・メルボルン市のロゴでも使われていた。
通常のブランディングとは何が違うの?
通常のブランディングと違うのは、大きく以下の2点だと思う。
・既存のロゴには定まったブランドガイドラインがあり、決まった形を規定以外に変えることは基本的に不可能。対して、このGenerative Identityの場合は、原則となる構成要素はあるものの、プログラミングのアルゴリズムによって形が変わる。
・よって、ロゴの形がひとつとは限らない。
(それによって、どのロゴの形が正式なものなのかがわからなくなる、という難点もあったりする。)
どんなことができるようになるの?
データやプログラミングと掛け合わせることで、こんなことができると思う。
・今までの静的なロゴだとできない表現が可能になる。
・プログラムの書き方によっては、Webサイトを訪問した人も自分ならではのロゴをデザインしたり、ブランド体験を楽しめる接点のひとつにもなる。
・リアルなデータと掛け合わせてロゴを作ることができ、そのモノやサービスが持つストーリーが伝わりやすくなったり、理解が深まるきっかけにもなる。
今までのブランディングとは違う可能性を秘めていて、さらに(私が勉強不足なだけかもしれないけれども)アメリカでもまだ新しい手法だという話を聞いて、ますます興味を持つようになりました。
参考までに!
まだ修正中ですが、ポートフォリオをつくっています。
このテーマの授業の課題は、「美術館、コンサートあるいは大学の新しいロゴを考え、リブランディングの提案を行うこと。」私はイサム・ノグチ美術館のブランディングを考えてみました。
前学期で一番気合を入れて臨んだものの、発表の時にプログラムが動かなくなったりして苦い思いをした(笑)、いろんな思い入れのあるプロジェクトです。
今まとめ方に悩んでいるので、もしよろしければご覧いただき、コメント頂けたら嬉しいです。:
あと、ここからロゴを自由に変えることができたりします。よかったら試してみてください:
技量的にもまだまだペーペーだけれども、これからもこういう面白いトレンドが見つかったらまた気まぐれに紹介していきます!
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