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「家に帰ったら、その人も家族にとって大切な人なんだよ」
妻の言葉
9回目の今回は私の尊敬する妻が私に言った言葉でした。この言葉は、
私にとってビジネスやマネジメントのあり方を根本から見直すきっかけとなる、非常に大切な言葉となりました。この言葉がなければ、私は今とは違ったアプローチで人と接していたかもしれません。
妻が言った一言
その日、私は仕事から帰り、妻と夕食を囲みながら会社での出来事を話していました。会話の中で私は、転職してきた同僚が仕事に苦労していることについて話しました。その同僚は、日々上司や先輩から厳しい指摘を受けながらも懸命に取り組んでいる人でしたが、結果が思うように出ていない状態でした。
そんな中、彼について話をしている同僚や先輩たちが何気なく放った
「彼は今、使えないんだよね」という一言が心に引っかかりながらも、
上手く言葉や整理ができず、何かモヤモヤしながら帰宅ました。
その話を妻にしたとき、彼女は私にこう言いました。
「人のことを使えないなんて言うのは悲しいね。だって、その人も家に帰れば、家族にとって大切な人だし、お子さんがいるなら、大好きなパパだし、奥さんにとっては素敵な旦那さんなんだから。そんな人が外で誰かに使えないって言われいると思ったら、すごく悲しい」
この言葉は、まさにハッとさせられる一言でした。会社の中で働いている人たちは、家に帰ればみんな家族や大切な人がいる存在です。その人を「使えない」と断じることがどれだけ失礼で、視野の狭い行為なのかを痛感しました。
使えない人なんていない」という視点
妻の言葉をきっかけに、私は考えました。たしかに、その同僚が苦労していたのは事実かもしれません。でも、それは「その仕事が合っていない」
「適切な環境やサポートが不足している」というだけの話であって、彼自身の価値を否定する理由にはなりません。
別の記事で触れた「何かをやろうと思っても出来ないことがあるなら、
やり方を間違えているかやる気がないかのどちらかだ」という考え方でも触れましたが、一生懸命に取り組んでいる人に「やる気がない」ということは、ほとんどありません。であれば、「やり方」や「環境」に目を向け、どうすればその人が力を発揮できるのかを考えるべきです。
本人が努力を続けるだけでは限界がある場合もあります。周囲の人が、その人に合ったアプローチを一緒に考えること。それが、仕事の成果だけでなく、働く人の幸せや成長にもつながるのだと感じました。
マネジメントにおける責任
この考え方は、私が管理職として人と向き合う際の大きな指針となりました。部下や後輩の成長を支える立場として、彼らが成果を出せない理由を「本人の能力の問題」として片付けるのではなく、「自分が適切な環境やサポートを提供できているか」を考えるようになりました。
成果が出ないのは、その人が「使えない」からではなく、環境やサポートが不十分なだけかもしれません。そうであるならば、それを改善する責任は上司や組織にあります。適材適所を見極め、本人の強みを活かせる場を作り出すのが、上司の役割だと強く意識するようになりました。
どんな人にも大切な人がいる
「家に帰ったら、その人も家族にとって大切な人なんだよ。」
この言葉は、職場だけではなく人間としての基本的な姿勢を教えてくれたものです。誰にでも得意不得意があります。自分にとって簡単なことが、他の人にとっては難しい場合もありますし、その逆もあるでしょう。
人をラベリングしたり、短いスパンで評価を下すのではなく、その人が持つ可能性を信じ、支える姿勢が必要です。誰かを「使えない」とジャッジするのは、一面的な見方に過ぎません。むしろ、その人の得意分野や価値を引き出すことに目を向けるべきです。
さいごに
誰もが家庭や周囲の人々にとって大切な存在であり、愛される人です。「使えない」「ダメだ」という言葉で、その人の価値を決めつけることは間違っています。
働く人が成果を出せない理由を探る際には、「本人の問題」ではなく「周囲のサポート」や「仕事の環境」に目を向ける必要があります。一緒に働く仲間を活かすために、自分が何をすべきか、何ができるかを考えることが、チームや組織の成長につながるはずです。
もぜひ、職場や日常での人との接し方について考えてみてください。周りの人の力を引き出す姿勢を持つことで、あなた自身のビジネスマインドも大きく変わるのではないでしょうか。
そして、この言葉をくれた妻に感謝です。
彼女はいつも私に気づきをくれるそんな大切で尊敬すべき人です。