子どもの誕生日の日の奇跡
金曜日は子供の誕生日だった。
金曜日朝5時28分に帰宅。借りている駐車場では、何人かの人がもう雪かきをしていた。前にも書いたが、この地方の人たちは働き者(参照 冬の準備冬の子ども)。私は、自分の駐車スペースの番号が雪で見えなかったので、4台左のおじさんに聞いた。「何番ですか?」ってそしたら、24番と答えたので、私はそこから4台目に留めた。1時間半寝てたら、駐車場管理会社から電話が入り、おじさんが間違えて教えたかもと通報が来たので見に行ってと言われ、パジャマのまま見に行った。合ってた…。親切だけど…。おじさんに聞かなければ良かったよ。あと30分眠れたのに。睡眠時間1時間半で起きて出社、仕事。
お昼休み、子どものリクエストのケーキ屋さんにケーキを買いに行く。人気タルトは2時にはいつも売りきれるから急いだ。でも、前のお客さんで、ミルフィーユは売り切れた。
職場に戻ると、私の来客が、ちょうど私の部署を探しているところだった。案内し、説明し、次のお客さんが雪の中こられるかの連絡待ちするので、退席すると、今度は、他の部署からセキュリティゲートに警報が出てるので見に行ってと言われる。1年に1回警報が鳴るかならないかのセキュリティゲート…。子どもの誕生日と、震災がらみのお客さんがくるときに鳴るなんて…。かなり疲れてきた。
次のお客さんは、震災の専門家。夕方18時過ぎまで、震災について話しあう。1年たって何ができるか。
子どもからラインが入る。○○(高級)スーパーの生ハムを食べたいから、一緒に高級スーパーに買い物に行こうというライン。
その高級スーパーの存在は知っていたが、私は一度も行ったことはない。雪の中、着けるか心配になったが、行ってみた。子どもはまだ来ていない。それどころか、まだ、大学を出ていないということがわかった。一人で高級スーパーを見て回った。何もかも宝物のように売ってた。東京の紀ノ国屋スーパーの商品もたくさん。生ハムのコーナーで、1380円の生ハムを写メで送って、「これ?」と聞くと、「そのコーナーではない」という。別に、生ハム専門のコーナーがあるという。全然わからないし、人口40万人の街に、こんな高級な生ハムを食べる人がたくさんいるんだとちょっと驚いた。子どもがスーパーに着いて、生ハムコーナーに案内してくれた。2000円…。
本当は、この後いつもの行きつけのスーパーに行くつもりだったけど、この時点で19時45分。疲れて、この高級スーパーでお買い物して帰ることにした。すべての商品が2倍する。お財布が空になった。途中で、「子どもがメインは何?」って聞いた。心の中では、メインは生ハムでいいのかなって思ってたけど、ステーキって言ったら満足そう。「小さいステーキ肉でいい?それなら、ここで買う」って聞いたらいいよというので、小さいのにした。
家に帰り、ステーキの付け合わせの、なすのオリーブ揚げと、人参のバターソテーを作った。人参のバターソテー、初めて作ったのにめちゃくちゃ美味しくできた。人参嫌いの子供も、美味しいって喜んでた。私も、作り方調べたわけでもない。だから、子供に、「フランスで料理人の霊が憑依した気がする」というと笑ってた。
とりあえず、テーブルを片付け、クロスを洗濯機に入れて、あたらしいのに替えた。夫が帰って来て、スパークリングワインで乾杯。
23歳、お誕生日おめでとう。
家族で、子供が、1、2歳の頃のアルバムを見ながら、思い出を話した。去年は2人だけで、お祝いしたらしい…。
夫が酔って、自分の母親の愚痴を言い出した。私にとっては他人なので、義母はいいも悪いもない。ただ、白内障が進んで目が見えなくなってるらしい。気の毒。それで、私が手術代と入院費出すから、早く治してあげてというと、夫の顔が輝いた。
noteでたくさんの毒親や毒母の話しを見聞きしてきた。うちの母だってすごいと思うけど、夫の母親は、少なくともこの地方随一の毒母だろう。私でも驚く行動の数々。夫と夫の家族が可哀想。だけど、夫の家には、優しい祖母がいたから、夫は優しく育った。そんな夫ですら、実母に優しくしたくない気持ちもわかる。彼女は怪物。でも、世の中には、どうしてこんなに毒母ばかりかつてはいたのかな。父がおらず貧しく、義務教育も含めて日本の教育を1年しか受けたことがないうちの母と違って、義母は両親もそろっていて、父親は公務員で豊かな環境で育ったのに…。
そんな夫の気持ちを汲んで、私が入院費を出してあげることにした。翌日、子供も喜んでた。だって、自分のおばあちゃんだからね。
なんか、私が優しくなるなんて、自分でも不思議。フランスTGV事件のおかげ?それとも、私の中の小さな女の子の置き土産?それとも、うちの子と夫のおかげ?とにかく、自分のことしか考えたことがない私が人に優しくなるとは、自分でも驚いている。