はじめまして/小さな生活
フランス東部の街に暮らして丸1年。憧れの小さな生活を手に入れました。小さいころ、団地暮らしだったからかもしれませんが、こじんまりとした生活に憧れてきました。ただ、家族がいるし、服や着物、靴にバッグ、趣味の道具、本もたくさん、小さな生活は難しい。
そんな中、暮らし始めたフランスで、予想しなかった古いアパートの1室で小さな暮らしが始まりました。フランスに行くきっかけは、仕事上の理由です。あと4年半で定年予定です。
私が住む街はヨーロッパの中心にあたる街。キャピタル オブ ヨーロッパの文字が踊ります。郊外には瀟洒なアパルトマンや大使館公邸が並びます。
街の中心から半径2キロの範囲は世界遺産規制地で新しい建物は建てられず、多くは19世紀や20世紀初頭の建物。郊外は高級で手が出ないというか分譲だし、中心地は全く物件が出ない状態です。最初の頃は、全国的な大手不動産会社に申し込んで、連絡を待ったけど、「あなたの地方では、賃貸できるアパートも家もありません」って言う回答。一件づつ不動産屋を回ったり、ネット物件は、写真が出た時点ですぐ借りてがつくので、出てきたら、すぐに電話をして借りられるかを聞きました。メールを書いても返事がくることなんてないって気がついたのは、1カ月くらいしてから。フランスに来て2カ月が過ぎた頃、職場の寮の退去日の前日、ようやく、小さいアパートが見つかりました。街の中心部。半径2キロの真ん中。フランス人の同僚は、この街の不動産不足を知ってるから、私が交通の便が一番いい場所に部屋を借りられたことに一様に驚いていました。いつか、優しい不動産屋さんの話も書いてみたいです。
アパートはとても小さくて、各階一軒づつの6階までで、エレベーターがあります。リビングダイニングと寝室が長い廊下で結ばれていて、台所と、お風呂トイレ、真ん中に玄関、小さいベランダがある50平米の物件です。
家に何も物がないのが嬉しくてたまりません。夫が2週間、子供が春休みに2カ月滞在しましたが、2人とも小さな暮らしを気に入っていました。
小さな暮らしの定義を自分なりに考えてみました。
1 家の中にある物が、探さなくても見つかること
2不用な物がないこと
3規則正しい生活が送れること
4見栄やマウンティングから遠いこと
5生きてることを実感できること
noteでは、よく目にするし、フランス人も多いので、あまり気にならなくなりましたが、80人の小学校の学年で、男女2名づつくらいいた、ADHD、うちの1人です。当時は、こういう言葉はなかったですが、本さえ読んでいればよく、徹底的にイジメの対象にされましたが、本人はそれほど気にならなかったかな。ただ、しばしば大怪我を負わされたり、学校側が問題視し、先生が2週間の研修とかはあり、校長先生からの謝罪などからイジメられてたんだと気がつきました。実家は家族全員がADHD気質で、弟はかなり重く、発達障害も重度で、ほとんど仕事はしたことないです。まあ、いわゆる機能不全家族で育ち、サバイバル精神は長けている気がします。面倒くさいことこの上ない家族の中で育ったので、性格的にも問題があったと思いますが、夫や同僚のおかげで、かなり生きやすくなってきました。片付けは相変わらず苦手なので、「小さな生活」が心地よいんです。
それでは、私みたいな人間に生きやすいフランスの生活を紹介できたらなって思います。また、皆さんのところにもどんどん遊びに行きます。どうぞよろしくお願いします。ラメール