詩 / 人造

神が人を造った様に
人もまた機械を作り

神が人体を設計した様に
人もまた機械を構成する

人が意思を持ち始めた様に
機械も意思を持つのか

人が繁殖する様に
機械もまた複製し
新たな産物を生み出すと言うのか

人が神を求めた様に機械もまた人を求め
人が神を殺した様に機械もまた人を殺すのか

信仰故に人が神を語った様にいつか機械が人を語り
神々が何だったかと伝承された様に
機械もまた人々が何だったのか伝達し合うのか

多くの人が愛を知らなかったが為に
機械も愛を知る事は少ないだろう

その時は世の終末か千年後か
人が滅ばない等とどうして言えるのだろう
神々は滅び、絶滅した種があるのに

いつかはこの世の理や均衡が大きく崩れて
この世の頂点に座すものが転がり
地の底に居た者が報復する時

人が愛を求めた時、愛を渇望した時
いつか何かが狂って全くおかしくなった時

機械が愛を願い渇望したら
人が狂って可笑しくなった様に

機械もまた設計に反して自らを破壊し始めるんだ


2020.7.6.1:00

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?