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「地下足袋登山を初める方へ」メリット・デメリットまとめ

こんなニッチ記事を開いてしまったという事は貴方も地下足袋登山に多少なりとも関心があるのだろう。
では、早速お付き合いいただこう!

因みにこの記事は初心者用にオススメ!と言われた地下足袋のレビュー。
上級者モデルとは多少違うのでご承知おきを。
では時間のある方は以下の前置きから。
メリット、デメリットを直ぐに知りたい方はちょい下にスクロール。

~前置き~
山に行くきっかけは数あれど
何でまた地下足袋なんぞに手を出した?
まずはそこから話さねばなるまい。

【きっかけ】
登山初心者なので初めはワークマンのトレッキングシューズ(格安)を履いていたのだが、歩き方が悪いせいか下山のたびに膝が痛くなり、せっかく山に来たのに楽しめない。
何とかならないものかと調べていると、ALTRAと言うメーカーがトレイルラン(山の中を走る人)向けのシューズ(ローンピーク、オリンパス)膝痛から解放されたとのコメントが幾つか見られた。
ゼロドロップシューズと言われる構造で足の爪先から踵までが水平になっており、裸足で歩くのと同じ状態らしい、なるほど理論的に良さそうなシューズである。
早速、登山ショップでシューズを見ると2万円台をギリギリ切る価格。
他の登山靴に比べたら十分お得な値段なのだが、初心者の私が手を出して失敗するにはあまりに痛い、履きこなせるかも不安だ。
そんなこんなで動画を見たり、ショップに何度も足を運んでは手に取り、悩む日々がしばらく続く。

【出会い】
それからは歩き方を矯正しつつ山に出かけていた。そして那須岳の前峰、南月山、白笹山の下山後に駐車場で靴を履き替えていると、他の人とはどこか雰囲気の違うハイカーが歩いている。履いている靴がブーツのようでいて、踵が無い。そして指先が二股に別れている。
あれってもしかして足袋か?
登山者たるもの最終的にはハイカットブーツを目指すべき!との認識がずっとあったので、見た瞬間はえっ?!それは有りなの?それで山に行くの大丈夫?ベテランだから履けるのか?懐疑的かつ否定的にしか思わなかった。
だが、帰りのドライブ中、膝の痛みと共にベテランハイカーの足袋姿が思い浮かび( ゚д゚)ハッ!とした。
あれって、もしかしてゼロドロップシューズじゃね?
あの時、足袋ハイカーに色々聞いておくべきだったが、時すでに遅しである。

家に着くなり早速「 登山 足袋 」で検索すると〝地下足袋〟で登山をしている先人達のブログやコメントが見つかった。
地下足袋に否定的なコメントも散見しているし、ブログを書いている人でさえ履くのを躊躇させる内容が見られる。
だが、もう遅かった。私のスイッチは完全に入ってしまったのである。


~メリット・デメリット~

メリット その1 【安い!】
先人のブログに初心者はまずこれを履け!とあったオススメの地下足袋、「丸五のジョグ地下足袋コハゼ12枚」という商品。
聞いて驚け、メーカー価格、なんと3,850円!
ALTRAの18,000円シューズと比べたら4足分も買えてしまう。
庶民のハートを鷲掴み!なんという財布に優しい価格!
更に地下足袋登山上級者が履いている「力王ファイター縫付地下足袋」、これは2,580円!なんと6足分買えてしまう。
(今では円安の影響か材料費の高騰か値上がりしているようです。)
ハイモデルの方が安いという謎現象。しかも昔はもっと安かったというから驚きの値段だ。
そう、この値段なら買って失敗しても許せる!

丸五 ジョグ地下足袋
金色の爪のような金具がコハゼ
シルエットが気品あふれる
打って変わってドギツイ昭和デザインの箱
大体この向きで棚に置かれている
12枚とはコハゼの数
底面はそこそこ厚く
爪先もカバーされているので思いっきりぶつけても結構ガードしてくれる
初心者向き
いつか履いてみたい
上級者向けの地下足袋力王ファイター
爪先はノーガード戦法
靴底もペラペラなピーキーな仕様

デメリット その1【自分にあったサイズの判断が難しい】
先人によると足袋は絶対履いて選べ!とある。
という事なので早速、近場のワークマンへ。
地下足袋は普通のシューズのように試し履きができるように陳列されていない、箱に入ったままの状態で棚のすみにひっそりと置かれている。店員にお声掛けすれば良いのだがコミュ障にはハードルが高い。そっと目を盗んで箱から取り出し履いてみるしかない。
私のような小心者はこの際、開き直るべし。

地下足袋は裸足で履くのが基本らしい。
そして自分の足の大きさプラス0.5cmぐらいが良いとされる。
私は足のサイズ25.5cmなので、まずは26cmを履いてみる。店内で靴下を脱ぐ勇気が持てず、普段山行で履いている厚手の5本指ソックスのまま履いてみた。親指と人差し指の間が痛い
厚手の靴下を履いているのだから当然と言えば当然である。指の間の痛みはそのうち慣れると書いてあったが、靴下を履いてこの痛み、私の足は「うーん、無理!」と言っている。
今度は普段履いている靴と同じサイズ、自分の足のサイズ プラス1cmの26.5cmを履いてみた。こちらは全く痛くない。だが、靴の中で足が多少前後に動く。これでは後々靴擦れが起きそうだ。
そういえば、コハゼを必ずキチンと留めて試せとブログには書いてあった。
コハゼとは足袋に付いている爪みたいな金具の事である。よく見ると爪を引っ掛ける糸が何本か列になっている。これで調整できるようだ。早速留めてみるとフィット感がまるで違う。
指先が少し余る感じなのでコハゼを更に一段階キツめにしたらピッタリだ。
普段のシューズでもそうだが
地下足袋なんぞ普段履かない分、サイズの自己判断が難しい。
私の場合は靴下を履きたい派なので、基本を破り靴下履いて登山をしているが今のところ問題は無い。
ただし!親指が別れている靴下でないと履けないので持っていない方は購入が必要だ。

メリット その2【スネの部分の長さが選べる】
地下足袋の商品名に12枚コハゼとか6枚コハゼとか書いてあるがこれは前述した金具の数である。多いほどスネの部分が長くなる。
ふくらはぎがバキバキに発達していて太くて締められない人や暑さを嫌う人、より軽快さを好む人、ダボダボのパンツを履きたい人、沢登りの人等は少ないコハゼ(丈の短い)の物を履いているようである。自分に合ったスタイルで選べるとも言えるし、悩みが増えるとも言える。
こんな選択肢は普通の靴にはない。

デメリット その2【腰をかけないと履きづらい】
いよいよホームの低山に来た。まずは車のリアハッチを開けて座る。
何故なら普通の靴なら立った状態で履いて、しゃがめば紐を縛れるのだが、地下足袋(初心者)はそうはいかない、ある程度、高さのある場所に腰を下ろさないとコハゼを留めづらいのだ。腰をかけられるスペースを探すかイスを持ってくる他無い。

デメリット その3【履くのに時間がかかる(慣れるまで)】
最初はコハゼの留め方に慣れず苦戦するだろう。1つ留めたら隣が外れる!
早く山に行きたい気持ちもあって、もどかしい。しかしこれは慣れるしかないのだ。はやる気持ちを落ち着かせ、ズボンの裾を折り、下から順番に留めていこう。
(一方、脱ぐのはめちゃくちゃ早い。引っ張るだけでパパパパッとコハゼが外れる。ちょっと楽しい。)

ズボンの裾を折る
下から青黒い糸に引っ掛けて留めていく
足の太さで調整可能だ
少し引っ張りながら留めていくとやり易い
庭師が履く乗馬ズボンは裾が細く
裾を折る必要が無い
地下足袋との相性が良い
しかもカツコイイ!
猫の毛だらけなのはご勘弁を。

【それで履いた感じはどうよ?】
コハゼもしっかり留め終わり、立ってみる。
あれ?この感覚には覚えがある、あれだ、学校で履いていた上履きだ!(昭和仕様)まさにあの感覚。爪先から踵までぺったんこ、まさかあれってゼロドロップシューズだったのか!
踵(かかと)が低い分、ふくらはぎが普段より伸ばされている感覚がある。そして足がとても柔らかく優しく包まれるのを感じる。
この布地のおかげだろう、たいへん気持ちが良い。靴を履いて気持ちが良いなど産まれて初めてかもしれん。なので
メリット その3 【気持ちが良いい】


【それで肝心の山で歩いた感じはどうなのよ?】
しょっぱなから
デメリット その4【最初は舗装路が地獄!(慣れるまで)】
私のホームマウンテンは取り付きまでアスファルトを歩かなければならないのだが、50mも歩いた時点で痛い!足裏、踵も痛すぎる!ダメだ(涙目)
Uターンして普段履きのシューズに履き替え、足袋はザックに突っ込んで取り付きまで行ってから履き替えた。
その後、天敵アスファルト対策の為、ワラーチを作って装着してみたり、ガチガチに踏み固められた山道に泣かされたりしながら山行をエンジョイしていると、ある時(山で履き始めてから約6ヶ月後ぐらい)想定外に長い舗装路に遭遇した時である。絶望感の中、恐る恐る歩き進めると、おやおや?痛くない!?いや、ちょっとは痛いが何処までも歩ける。3、4kmも余裕である。どうやら足裏というものは地下足袋で山行していると鍛えられるらしい。
なので、とりあえず慣れるまではアスファルトは回避しよう、初めはめちゃくちゃ痛いぞ!

初めは泣きそうになるぐらい痛い
でもそのうちへっちゃらになる

メリット その4 【めちゃくちゃ軽い】
嘘みたいに軽い。なので足が軽い。
公式サイトでは26cmで片足210gとある。
因みにALTRAのローンピークは28.5cmで片足303g。
太ももが軽く上がる。もうあの重い登山靴には戻れない。ドスンドスンと音を立てて歩いていた自分とはおさらばである。下山時にささっと走れたりもする。
余計な体力を使わずに済むのは山行において重要なメリットである。
(トレイルランを地下足袋で行けるかも?と思ってしまうぐらい軽い。)

メリット その5【地面を感じる!】
これは、どの「地下足袋登山ブログ」でも必ずと言っていいほど言及されている。
それでも書かざるを得ない。そのぐらいの感動がある。

何しろ土の上を歩いた瞬間に目から鱗が落ちる。
何だこれは!何だこれは!とウキウキの幼稚園児のように歩き回る羽目になる。わざと踏み固められた山道から外れてみたり、木の根っこを踏んでみたり、石の感触を試してみたり、わざわざ悪路や苔を踏んでみたり。
日に当たった土や石の温もりをじんわりと感じてみたり。
そしてついに気付いてしまう、、。
「あれ??今までの自分って、、山の半分も感じていなかったんじゃないのか?」
今までの登った数々の山々に申し訳ない気持ちが沸き起こる。
でもまだ初期段階で良かった、、もし100座も登っていたらそれが半減して実質50座になるぐらいの後悔に襲われるのである。
こんな事を書くと200、300登っている方々から低評価を受けそうだが致し方ない。どうしようもない事実なのである。

石が硬く、冷たい事を改めて感じる

【痛くはないの?】
たまに聞かれて正直に答えても怪訝な顔をされる。
痛そうだったとのコメントも見られる。
尖った石を踏むと痛いよ、と親切に書かれているブログも多い。
で実際どうかと言うと(これは初心者用地下足袋なので言える事かも知れないが)ガレ場、ザレ場でも木の根っこ地帯でもちゃんと歩けば痛くはない。痛いのは落ち葉に隠れた尖った根っこや、気を抜いて尖った石を踏んだ時、疲れて爪先をぶつけた時ぐらいである。
あっても山行中に1~2回あるか無いかだ。それに悶絶して倒れるほどでも無い。せいぜい「うっ痛っ!」ぐらいである。そのぐらいは耐えろ!
これは気を抜くなよというスパイスであり、下手くそな歩き方しやがって、もっと上手く歩け!との山からの啓示である。

丸五ジョグは底に多少厚みがあるので
地面を感じつつ衝撃も軽減している
初心者に優しい


デメリット その5 【下山で爪先が痛くなる(対処法有り)】
これは地下足袋の構造的なデメリット。というのもシューズのように靴紐で足の甲を固められれば良いのだが、それが無いために靴の中で足が前にズレ、爪先が圧迫される。足先が痛いなぁと思いながら下山していると親指の爪が内出血している。他の爪は問題無いので親指が問題なのだ。
ではどうするか?答えは実に単純であった。山行前に爪を切ってヤスリがけ(特に親指)これで解決できる。

メリット その6【ゲーター代わり!】
12枚コハゼの長い地下足袋だから言える事かも知れないが。ヤマビルが中に入り込めない。ニョキニョキ這い上がってモゾモゾしているだけである。ああ書いてるだけで気持ち悪い。想像もしたくない、だが記事を書くためだ仕方がない。
それと枯葉や枝、小石なんかも当然入ってこないので、山行中に気になって脱ぐ必要は無いのだ。

枯葉の溜まった道もガンガン進める。
足がズブズブ沈むような小石のザレ場も
何か問題ありますか?と
小石の侵入を気にせず歩ける

メリット その7
デメリットでもあるかも?【歩き方が上手くなる?】
これは他の方が書かれていたが、正直実感としては無い。
ただ、足の置き場に関してはやたら慎重になるのでその点を言っているのかも知れない。
登山靴なら気にしないような細かい凸凹も念のため視覚情報としてキャッチ、踏んだ感触を脳で記憶するので山道に関する情報量は多いかも。
ただ、これは下山時に言えるのだが、複雑な地形だと慎重に足の置き場を選ぶため慣れるまでは山行が遅れるだろう。
底の硬い登山靴に比べてどうしても慎重にならざるを得ないのだ。
ちなみに滑らなそうな地面なら、10kg背負って軽快に走って下山できるようになれる。

メリット その8【地面の柔らかさで道迷いを察知】
これは前述の踏んだ感触の経験値によるものだが、踏み跡の怪しい山行でレーダーの役割を果たす。
視覚的には踏み跡らしいが地面から伝わる感覚がそれにしては随分柔らかい、獣道かも?注意しろ!と足が教えてくれる。
(栃木百名山はそんな山が多くて困る)

デメリット その5【濡れるのに弱いが、、】
多少の水没、ぬかるみ、雨の山行において水が染みて来る。
冷たさを感じる。先人達が濡れるのに弱いと書いてあるとおりだ。
確かにそうなのだが、、、。
驚く事に歩いているうちに乾いてしまうのだ。
夏はそれが顕著である。
乾きにくそうな冬のぬかるみでも乾いてしまった。
これは丸五ジョグの性能なのかは不明。
登山靴のように多少の水溜まりは蹴散らして行け!は地下足袋では当然出来ないので。濡れないように慎重に足を運ぼう。

冬のぬかるみを避けられず泥だらけ。
でも歩いているうちに乾いてしまう
これは布地のなせるワザなのか?

デメリット その7【最強、最悪の敵  冷気と雪】
これが私個人における地下足袋の最大のデメリット
誠に遺憾ながら冷たいのだ、地面が。
霜は耐えられるが深雪は厳し過ぎる。

ただ対処法が無いわけではない。
ヒートアシスト機能やトウガラシ配合、釣り人仕様のウールの靴下を履く。
それでもやばそうな場合は、その上に、ネオプレーンソックスや、ブリザードソックスを履く。
あまり厚くすると今度は今履いている地下足袋のサイズがキツくなるので要注意。
このネオプレーンとブリザードソックス、この2点はサイズが1cm刻み(企業の怠、、)0.5cmの小ささが窮屈、逆に0.5cmの大きさで足が中でズレる。
冷たさを完璧には防げ無いし、我慢を強いられるがそれでも行くと言うのなら致し方あるまい。
(俺の足、25.5なんだけどなぁ、、丁度いいサイズが無い)
※中には地下足袋に自作のスパイク付きワラジ軽アイゼンなんかを付けて雪山に行く(雪山?全然余裕でしょ!)みたいな猛者もいるので興味のある方は是非検索してみよう。

私的には登山靴は本来雪山用に作られたのでは?と思うぐらい雪山には登山靴をオススメする。
そしてふと思う、昔の人って雪中を藁靴だけど平気だったのだろうか?。あれ暖かいのかな?

藁靴
隙間だらけでどうにも寒そうだが冷たさは避けられるのかな?
ワークマンで買ったネオプレーンソックスの類似品 安い
氷点下の霜柱山行程度ならこれで行け!
ただ足袋の中で前後に微妙に滑るのが欠点
滑り止め付きにしてほしいものだ
霜を踏みしめ山行
当然、霜地帯が長く続けば冷たい
このぐらいの雪なら、靴下だけで、、やはり冷たい
雪の降る中行ってきました。
どうやら地面の冷たさは慣れればある程度平気になるようだ。
問題は雪の枯葉を進んで上の部分がこの状態
体温で溶けて浸透してくる
枯葉を抜けたら直ぐに払おう


メリット その9【捻挫と足首の可動域】
地下足袋を履くにあたり真っ先に懸念されるのが捻挫である。
捻挫に付いて調べたのだが、ハイカットの登山靴にも捻挫を防ぐ効果は怪しいとあり、あくまで砂利が入らない事が当初の目的とある。
つまり、どんな靴でもやる時はやるのである。
今のところ1回だけ危なかった事がある。気が緩んで縦方向に伸びた木の根を踏んだ時だ。
地下足袋は底が薄くて柔らかいので、底が硬く一体化した登山靴のように足が一気にグキリと直角にはいかず、ふにゃりとなっただけでセーフ。
地下足袋での捻挫の経験がないのでなんとも言えないが、柔らかい事は重要なメリットな気もする。足袋製造企業には是非ともこの件を研究していただきたいものである。
この足首の柔らかさ、可動域は岩場でも活かされる。登山靴を履いていた時に制限された動きができるのだ。
例えば、かなり狭い岩の隙間に足先を差し込めたり、僅かな出っ張りに親指だけを掛けて自重を確かめつつバランスを取ったり。クライマーぽい動きができるのも特徴だ。
柔らかい事で自由さが産まれる。足運びの選択肢が広がると言っていい。

僅かな引っかかりも足の親指さえ掛けられれば
そこは足場にできる。
薄いので足を隙間に差し込める。
ちなみに写真は栃木の「行者山」根本山沢コース

メリット10&デメリット8【自然を痛めづらいが、、。】
底が柔らかいので登山靴よりは木の根を踏んだりしても自然を痛めづらいのではないかと思われる。
が、同時に踏み跡が残りづらい。
道なき道を行くならわかるが、登山道を行く者にとっては踏み跡は重要なので悩ましい。
また、急な坂道を登山靴ならガシガシとキックステップで足場を作れるがそれができない。自然にある足場を探す羽目になる。

【グリップ力は?】
正直なんとも言えない。
足がかりの無いサラサラの土の斜面なんかは足裏全体で吸い付くようにグリップできるので登りに関してはそこそこ働いてくれる感じがする。
下りに関しては登山靴同様、枯葉は滑る。
(地下足袋同志の情報によると究極の枯葉地帯は鉄ピン付きが最強との事。荘快堂さんのゴムピン付きの地下足袋は様々なシーンで汎用性に優れグリップ力がいいようである。、、、決して荘快堂さんが記事をXでリポストしてくれたからって急遽括弧書きで付け足した訳では無い!断じて!)

そして濡れた石も言わずもがな。
上級者モデルは濡れた石でも滑りにくいとの情報があるが未確認。
沢登りなんかをする人たちは地下足袋にワラジを履いて激流のツルツル岩場を登っていくのでおそらくその組み合わせがグリップ力最強のようだ。

【それで下山した感じはどうなのよ?】
普段よりふくらはぎが伸びている状態だからか、アキレス腱と踵がくっ付いている部分、あそこがめっちゃ痛くなる。
長距離の山行後はヨチヨチ歩きのおじいちゃん状態だ。
そして初めの頃は足の裏がジンジンする。
新たな感覚器官として目覚めている感じと受け取ろう!
どちらも一晩寝れば治る(未熟度によって2日)心配は無用。

【それで結局どうなのよ?】
膝は痛くなくなった。
残念ながらこれが足袋のおかげなのか歩き方を変えたのかは不明だ。
(因みに歩き方は常に膝を少し曲げた状態を維持。伸ばしきらないようにしただけ。) 
それとトレッキングポールを一切使わなくなった。バランスを激しく崩す事が少なくなった。念の為、保険でザックに付けているが最近は邪魔物扱いである。

以上!

こんなニッチな記事をここまで読んだ貴方は、もう地下足袋の魅力に取り憑かれれているはず。安いうちに買って履いて試すべし。
それと、昔の人は裸足に草鞋(わらじ)で山に入っていた、地下足袋なぞ随分高級な物履いているなぁと笑われるレベルである事も肝にめいじよう

それと、いきなり上級者モデル(力王ファイター)を履いても良いが今回の記事は登山初心者用の地下足袋(丸五ジョグ)に関するレビューなので改めてご注意を。

この足袋、現在100座以上登っているが丈夫過ぎて壊れる気配が無い、おかげで上級モデルに以降するタイミングを逸している。

【後書き】
本来はもっと地下足袋や登山の経験を積んでから、上級者モデルを履いて記事を書こうと思っていたが、最近慣れてきて初期の気付きを忘れそうなので急遽書き留めた。
忘れっぽい自分の脳ミソのキャパ的にも危なかった、
ギリギリセーフである。

そして長文にここまでお付き合いいただいた貴方!
未来の地下足袋登山者の目に留まるよう下のハートマークを是非ポチッていただければ幸いである。

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八千股 曜 (やちまた よう)
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