見出し画像

「見返り」を求めるより、「広がり」の可能性を信じたい/D4Pメディア発信者集中講座2024に参加して

10月5日、6日の2日間、「D4Pメディア発信者集中講座」に参加しました。
様々な立場で「伝える」活動をされている講師の方々から、多くの知識と新たな視点をいただき、今後の自分の活動にとって大変有意義な学びとなりました。
現時点ではまとまりきらないこと、これからも考え続けたいことが多くありますが、「今の自分」が考えたことや感じていることを書きました。
「伝える」ことの可能性を信じ、その活動に意欲を持つ方へ届きますと幸いです。

Dialogue for People(D4P):無関心を関心にー境界線を超えた平和な世界を目指すNPOメディア

「見返り」を求めるより、「広がり」の可能性を信じたい

「自分の言葉で伝えましょう」

どこかで聞いたセリフかもしれない。
僕自身、最近も言われたことだ。

「自分の言葉」を使うとはどのようなことか。
例えば、自分の活動を「自分の言葉」で説明すること。
それは、「なぜその活動をやっているのか」という問いに対して、「誰かのため」ではなく、「自分はどう捉えているのか」を言葉にすることだと思う。
それ自体は、活動に対しての主体性を手放さないためにも大事なことだ。
ただ、「伝える」ことが持っている可能性について考えるときには、もう少し意識したいことがある。

広がっていく可能性があること。
これは、「伝える」ことが持っている素晴らしさの一つだと思う。

伝えた先で、受け取り手がそれぞれの立場で発信されたものを受け取る。
それは、受け取り手の「もっと知りたい」につながるかもしれない。
行動や態度の変化を生むかもしれない。
すぐには何も生まなくとも、いつか何かのきっかけになるかもしれない。
そういった「広がり」を持っているのが、「伝える」ことが持つ可能性だ。

そんな「伝える」ことにおいては、「自分の言葉」を使うことも重要だが、見返りを求める「自己満足」になっていないかを考えることも大事なことだ。

「伝える」ことが、「自己満足」になっていないか。
そのことを考える上では、様々な視点や知識が必要となる。

自分にとっての希望が、誰かを苦しめる可能性になってはいないかという視点
メディアが持つ性質への理解
伝えることによるリスクの検討や予防、その上で協力者の同意を得ること
声を聞くことで生まれる、その課題へ取り組んでいく責任
過去に起こった被害を繰り返さないための知識
自分のスタンスを明らかにした上で、その場を感じる力
選択の場面における自己理解

どれも充分すぎるというラインはない。
「伝える」活動をしていけば、明確な答えがないことに向かい合う気概を身につけられるだろう。

自分の発したものが、誰に、どのように伝わっているのか。
その全てを見届けることは、きっと難しい。
それでも、見届けようとすること。
発信者としての自分の役割に真摯に向き合い、それをクリアに持ち続けようとすること。
「自己満足になっていないか」と自問し続けること。
これらを積み重ねていくことが、「伝える」ことに「広がり」を生んでくれるのだと思う。

「自分のため」は、重要な出発点である。
しかし、自分が発したものが「自己満足」である限り、そこに「広がり」は生まれないだろう。
「広がり」の可能性を生かすため、「伝える」ことについてこれからも考え続けたい。

*

ここまでお読みいただき、ありがとうございます。
ご感想などコメントしていただけるとうれしいです。
2日間の講座参加を経て、僕の中に『「社会モデル」についてのメディア発信に取り組みたい』という気持ちが湧きました。
学び、考え、感じ続けながら取り組んでいきたいと考えています。

社会モデル:障がいのある人が制限や不利益を受けるのは、その人の心身の損傷(機能障害)のせいではなく、「多数派に合わせて社会が社会がつくられてきたために、様々な社会的障壁(社会のバリア)があるから」と捉える枠組みのこと(「社会モデルで考える」ためのレッスン 松波めぐみ著 より)

いいなと思ったら応援しよう!

岩堀暉久
全てがちっぽけな つみ重ね 集めたら 届くと思うの noteを書くための活動に使わせていただきます!