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愛情は要求するものではないよね「夫婦関係が良好になったきっかけ③」《四コマ漫画+エッセイ》

私はお酒が大好きだ

「お酒が飲める」ただそれだけで
ワクワクしてしまうくらいに

私の中で「娯楽」と「飲酒」は密接な関係
にあり、キャンプ、バーベキュー、野外フェス
元々楽しいことアルコールが加わることで
それらは「もんのすごく楽しい事」に昇格する

なので自身のアルコールへの依存
心配したこともあるのだが
「隠れてコソコソ飲む」
「飲んではいけない場所、時に
飲酒を我慢出来ない
飲みたくないのに飲んでしまう」

これらの症状は全くなかったので
お酒」と「」はほど良き距離を保ち
良い関係を築けているのだと安堵する

この「ほど良き距離」を私はに対して
保つことが出来ず、長いことどっぷり
精神的依存をしてきた

自分の自信の無さを夫の言動
補填する→安堵する→不足する
不安になる→補填を要求する
これを繰り返しているうちに

用法用量を守れていない状態が続き
気がつけば、自分を満たすエネルギーは
常に枯渇し、依存先からの
供給待ち侘びる状態が続くことになる

自身を愛せないが故にに必要だったのは
愛されているっぽい夫からの言動だった
優しさ」「関心」「心配」「約束
提案」「スキンシップ

これらのものは本来
渡したい思った時に渡したい分だけ
渡したいと思った相手贈られるものだ

要求」は「搾取」になる

依存はする方、される
双方が枯渇していく

依存には気がついたものの、そこからの
脱却困難を極めもがき苦しむことになる

大切な人不満不安を紛らす道具
にしていたつけが回ってきたのだ

私はまず依存先増やすことにした

同じ悩みを持つ者が集うSNSがあり
今まで夫にぶつけていた感情を
相互に受け止め合うという、
なんとも有難い互助システムがあり
数年単位でお世話になった

夫への怒り嫉妬責める気持ち
被害者意識、身勝手な要求
そんなドロドロした物が
口から飛び出しそうなった時は
自分の口を塞ぎ必死に押し留める

自分の中の猛獣を飼い慣らす

依存心と闘い、打ち勝つイメージは
まさにこんな感じだ

時に猛獣をけしかけては自己嫌悪し
上手く手懐けられた時は多いに
自分を褒め称えた

並行して、自分を大切にすることを
意識した生活を心がける
自分の身体関心を持ち
しっかりとケアをする
傷付けられたらきちんと怒る
心が喜ぶ
ことに敏感でいる

薄い氷で出来た階段を何度も割りながら
少しづつ、ほんの少しづつ上に登るように
私は自尊心を取り戻していった

それらを積み重ね数年が経った頃
久しぶりに会った友人に

「あんた、が、がって言わなく
なったよね!」と言われる

彼女の驚きを隠せない表情で
どのくらい自分が夫中心でいたのかを
思い知らされた

立ち止まり、振り向くと

付きまとっていた夫の影は薄く
比較的背筋を伸ばした自身の影が
色濃く存在を感じさせ

内なる猛獣はスヤスヤと眠り
薄いと思っていた氷の階段は

強く一歩を踏み出した私の身体を
しっかりと受け止められるくらい
分厚くなっていた。

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