10年後の未来なんてわからないよ、2025冬
年始の書き初め。
1年間の目標を立てて、
気持ち新たに頑張ろうとしている人も
いるだろう。
某人材大手会社の上司との面談のように、
「で、お前はどうしたいの」
と詰め寄られたくない。
そんな気持ちで
漠然と5年先、10年先の自身の
あり方に思いを馳せる人もいるだろう。
ただ今の私はそんな高尚な
見通しを立てる能力も
気力もない。
5年後に自分がどうなってたいか
より、今日の夕飯とハイボールが
大事だし、今週末にどこのサウナに
行けるかの方が大きな論点に
なってしまう。
実に愚かである。
現在の一つ一つの行動は
必ず将来の結果につながる。
当たり前すぎるよね。
これがあてはまると思っているから
こそ、世の中の高3生は難関と呼ばれる
大学を受験するし、大人になっても
資格を取ったりするんだろう。
そこに努力することの
尊さは身に染みて分かっている。
逆に食生活に全く気を使わず、
非健康的な生活を過ごした
将来は重大な疾患のリスクを
伴う。
ポジティブであれ、
ネガティブであれ、
将来を見据えた、現在の一つ一つの
行動は将来の投資になるのだ。
現在の努力と将来のリターン
以前の記事にも書いたが、
私は21歳で大学に入った。
いわゆるMARCHというレベルの
中堅私立大学だ。
すでに3周遅れの
大学デビューで、就職戦線も
不利になることは目に見えていた。
学費は親に頼れず、
バイト三昧だった。
飲食店を二つと学習塾を
掛け持ちした。
ハードな日だとこんな
スケジュール。
1日といっていいのかわからないが、
労働時間は17時間以上に及んだ。
その時は若くて、体力も
もちろんあったが、何をあそこまで
のハードワークに自分を駆り立てたのか
不思議に思うこともある。
その答えは漠然とした
将来のリターンが見えていたことが
挙げられるのではないだろうか。
当時はロースクールに入って法曹になること
を目指していた。
当然4年制大学の卒業は必須となってくるし、
それに伴う予備校の費用なども計算して
やりくりしていた。
しかしながら、その当時の見通しは
甘かったと言わざるを得ない。
ロースクールを目指すと
周囲に宣言はしていたものの、
弁護士、検事、裁判官といった
司法試験合格後の
具体的なキャリアイメージは
なかった。
文系におけるエリートクラスに
滑り込めれば、何となくリターンは
得られるという
なんと浅はかな発想だったの
だろう。
当然ながら、そんな理由で挫折する。
その時の詳細は下記の記事を見て
もらいたい。
ここからの教訓。
人は結局多少おぼろげであったとしても、
ビジョンやあり方が見えていれば
多少の程度はあれど、
目の前の行動を将来に投資するということは
できるのではないかという仮説。
過去が未来を全て決定づける。
決してそうは思わないが、
未来のことをある程度見据えて
今のことに投資を
していたほうが有益な人生を
送れるのかもしれない。
私の場合は3年の大周回遅れで、
手に入れた擦り切れたボロボロの
新卒カードで中小企業に滑り込み、
転職を重ねて今に至る。
みんなそれぞれ過去が
未来を決定づけたものは
どんなものがあるだろうか。
でも俺たちは大谷翔平にはなれない
マンダラチャートというのを
ご存知だろうか。
2023年のWBCで劇的な優勝を手にした「侍ジャパン」のMVP。
「野球なんて興味ないよ」と
うそぶく多くの人達ですら、
虜にした今や世界一の野球選手と
呼ばれる大谷翔平選手。
彼が活用していた、
将来の目標達成の課題整理のために
活用していたのがマンダラチャートである。
出身校である花巻東高校の
佐々木監督が取り入れていたもので、
9×9マス、合計81のマス目があるシート
を用いたもの。
まず中心にあるマスに自分が達成したい「大きな目標」を記入し、
そのマスを取り囲む8つのブロックには、
その目標を達成するために
必要な要素を埋めていく。
さらにその要素の外側の9マスには、
それぞれの要素を満たすために
日々行うべきことや
意識すべきことを書き込んでいく、
という具合である。
目標達成のために、その行動を
一つ一つ落とし込み
確実に実践してきたからこそ
今の大谷翔平選手があることは
いうまでもない。
ただ僕らはみんな大谷翔平のような
超一流になれるわけではなく、
多くの人がいわゆる凡人である。
プロ野球選手は男子なら、
他の種目のアスリートと同様に、
一度は憧れる職業ではあるものの、
そこは東京大学に入るよりも狭き門
であることは意外と知られていない。
99.999…%以上の人間は
プロ野球選手にすらなれないし、
その中でのトップレベルとなると
言わずもがなである。
さらに超一流であるためには、
あらゆる出来事に対応
できるようなタフな
メンタルコントロールが
できなければならない。
凡人はどうすればいいのか
では才能のない、オレたちは
どうすればいいのか。
ここまで読んでくれた読者は
同じ凡人という「同志」で
括らせていただくことを
お許し願いたい。
超一流にはなれなくても、
上位10パーセントくらいは
戦略的な努力で何とかなるのでは
ないかということ。
人生の折り返し地点まで
来た筆者の実感である。
むろん上位10%であなたが
満足するのかは
また別の問題ではあるが。
だから、上位10%なら
いきなりガチガチの
マンダラチャートを
作る必要も、
「今年の所感」とか言って
自分が主人公ですオーラ全開で
SNSに「お気持ち」を表明する
イタイおじさんにならなくてもいい。
個人的にはもはや
「上位10%」という
物差しにすら縛られたくない。
10年後の世界なんて、
ほんとにどうなっているかは
わからないのだから、
いまの見えている世界で
納得いく選択と行動を
積み上げる。
不可抗力の出来事だって
たくさん起こる。
リーマンショックも
世界的な流行病も
厳密には誰も予想できなかった。
大きな変動なく予想できるものは、
有事が起きない想定の
人口推移ぐらいしか浮かばない。
凡人は明確な将来の答え合わせは
いらない。
生きているだけで丸儲け。
そんな気持ちであと一年。
もう一年。
健やかに時間を過ごしたい。
みなさんはどうだろうか。