薬剤師が解説!飲む日焼け止めでかなえるエイジングケア
はじめまして、薬剤師の宮本です。
今回は、「飲む日焼け止めでみるみる若返る理由」の内容を紹介します。
実は、他の医師含めた専門家の方もお伝えしていますが、飲み日焼け止めは、塗る日焼け止めと同様の効果はありません。
しかし、飲む日焼け止めには皆さんが見逃しているエイジングケアに有効な成分なため、日頃から取り入れないのは勿体ないと思うのです。
この動画を見ることで、飲み日焼け止めの誤解を解くこと
飲む日焼け止めに期待する効果と現実
飲み日焼け止め製品の中身の成分について
どうして飲む日焼け止めで若返るのか
を薬剤師視点からお伝えします
それでは本題に入りましょう!
◾︎飲む日焼け止めに期待する効果と現実
まず皆さん、飲む日焼け止めは、どういう効果があるのか?
そしてどういったものかご存知でしょうか?
専門家の間では、飲む日焼け止めとされるサプリメントなどは、企業のマーケティング戦略による造語のため、多くの方が勘違いしていると伝えています。
そのため。サプリメントの成分を飲むだけであたかも何もしなくても
体の内側から紫外線がブロックできるみたいなこと
何か紫外線に対抗する鏡のような光の反射できるものが体内から肌にかけて起きる
そんなイメージを飲む日焼け止めから連想されている方は非常に多いです。
しかし、それは大きな勘違いなのですが
結論、飲む日焼け止めというのは、塗る日焼け止めのように、日焼けを止めるつまり美白を維持する効果は期待できません。
では、何をしてくれているのかというと、紫外線による光ダメージによって生じる活性酸素の発生を抑制すること期待されている主な効果です。
これによって、肌細胞への酸化ストレスを抑えられ、肌の細胞へのダメージが減り、炎症反応やメラニン色素の分泌を抑えることにつながります。
地球に届く紫外線の大半は、UVA、UVBの種類が関係しております。
UVAは肌の奥まで光のエネルギーが通過するため、肌の光老化で言われるシミ・シワ・たるみ・毛穴の開きなどに関係していきます。
またサンタンと呼ばれるメラニン色素が増加して肌が黒くなる現象を生じさせるのもUVAになります。
またUVBは肌の表面に光のエネルギーが集中するため、肌の奥まではいきません。そのため。肌に炎症が起こり、赤みやほてりが生じたりするサンバーンと呼ばれる症状が現れます。
このような紫外線の種類によるダメージのうち、飲む日焼け止めによって期待できるのが
UVA による光老化とメラニン色素の分泌の予防
UVBによる肌の炎症の予防になります
◾︎飲み日焼け止め製品の中身の成分について
ここでは、飲み日焼け止めの主な2つの成分と製品として一緒に入っている成分についても解説していきます
【飲む日焼け止めの成分について】
1つ目は、「フェーンブロック」と呼ばれるものです。
これは、ダイオウウラボシという名前のシダ植物から抽出された成分で、ダイオウウラボシ抽出エキス、またはPLエキスと記されていることがあります。
フェーンブロックは、効果発現が早く(30~60分)、4~5時間ほど効果が持続するとされています。
研究報告によれば、フェーンブロックを毎日1000mg飲んだ後に、UVBによる24時間後に紅斑を生じさせるのに必要な最小紫外線量(MED)が、15日後に14.57%、29日後に20.37%増加した報告が認められました。
この結果から、継続的にフェーンブロックを服用していれば、紫外線によって肌を赤くするサンバーンになりにくくなることが分かりました。
つまり、肌の炎症は抑えられるけど、肌が黒くならないとは報告されていません。
2つ目は、「ニュートロックスサン」と呼ばれるものです。
オリーブ葉とシトラス、ローズマリー由来のフラボノイドが主成分で、シトラス果汁・ローズマリー葉エキス末と記されていることもあります。
ニュートロックスサンは、効果発現までに24時間以上かかるが効果は1日持続するとされています。
ニュートロックスサン250mgを毎日服用することで、24時間後に紅斑を生じさせる最小紫外線量(MED)が57日後に34%、85日後に56%増加した報告もあります。
この結果から。継続的にニュートロックスサンを服用していれば、紫外線によって肌を赤くするサンバーンになりにくくなることが分かりました。
この2つの飲む日焼け止めの成分と、塗る日焼け止めのSPF比較した内容があります。
難しくなるので中身は割愛しますが、塗る日焼け止めのSPF2と同等の効果を飲む日焼け止めで得るためには、3ヶ月以上の継続した服用をすることが必要になります。
またPAに関しては飲む日焼け止めはPA+程度の効果もないとする専門家の見解もあります。よって、夏が来てからの服用では非常に遅いということです。
またこの飲む日焼け止めの成分に関しては、アメリカ皮膚科学会やアメリカ食品医薬品局(FDA)の警告文もあります。
を呼びかけています。
日本では、そのような警告文のようなものはありませんが、造語の広がりで無知な方も多いので気をつけるようにしましょう。
これらの成分は、抗炎症作用、抗酸化作用、細胞DNA保護作用、皮膚構造の保護作用などが主な成分の期待できるものとされています。
そのため、紫外線対策目的ではなく。エイジングケアとして飲んでいくのが本来の使い方として推奨している美容家や医療従事者もいます。
【飲む日焼け止め以外の成分】
また飲む日焼け止めの製品には、サプリの主成分であるフェーンブロック、ニュートロックスサン以外の成分が含まれている場合が多々あります。
その中でも、特に抗酸化作用を持つ代表的な成分が複数含まれています。
・ビタミンA、ビタミンC、ビタミンE
・カロテノイド(リコピン、アスタキサンチン、βカロテン、ゼアキサンチンなど)
・ポリフェノール(カテキン、アントシアニン、ケルセチン、イソフラボンなど)
ビタミンAは免疫力を高めて肌荒れ予防、ビタミンCはコラーゲンの生成を促し、シミの原因ともなるメラニンの生成を抑制、ビタミンEは血行を改善して代謝を促す効果があると言われています。
ビタミンの他にも『フィトケミカル』と呼ばれる、食物の中に含まれる強い抗酸化作用を持つ物質があります。
リコピンやβカロテンなどの『カロテノイド』、イソフラボンやカテキン、アントシアニンなどの『ポリフェノール』などです。
飲む日焼け止めの多くが、他の抗酸化成分も含まれているため、フェーンブロック、ニュートロックスサンの効果が得られたかが消費者にとって分かりにくいです。
そして実は、ある研究によればビタミンC2000mgとビタミンE1000IU(約534mg)を併用して毎日服用した場合には、8日後にMEDが20.63%増加した報告があります。
フェーンブロックを毎日1000mgでは29日後に20.37%
ニュートロックスサンを毎日250mgでは57日後に34%
ということを思うと、ビタミンCとEが両方含まれているだけの製品の方が、費用対効果は良いかもしれません。
◾︎どうして飲む日焼け止めで若返るのか
ここまでで、売られている飲み日焼け止めの成分はあくまでも補助的なもので、塗る日焼け止めや他の紫外線対策には敵わないことが理解できたかと思います。
しかし、飲む日焼け止め成分のフェーンブロック、ニュートロックスサンや細く成分とされているものに関しての共通項は、抗炎症作用、抗酸化作用が期待できる成分を複合しているということです。
これは、世間では飲む日焼け止めとされていますが、見方を変えるとエイジングケアに特化したアンチエイジングサプリと考えても良さそうな成分が配合されています。
ビタミンC、ビタミンEだけでなく、リコピン、アスタキサンチン、アントシアニンなど食品で摂取するのが大変な成分も含まれています。
このように見方を変えていただくだけで、飲む日焼け止めは日常使いできるアンチエイジングサプリとして、取り入れていただく方が皆さんにとってうれしいかもしれません。
このように、肌のアンチエイジングだけでなく、内側からのアンチエイジングに関係する成分を取り入れていくことが、見た目の美容だけでなく、体内の急な老化を防ぐことにもつながります。
そんな方が日常的にアンチエイジングを意識している方に多いのが、体に取り入れている栄養を意識することです。
毎日あなたに必要な栄養が満たせていれば、健康だけでなく美容のトラブルに悩むことも、無駄な商品を買うこともなくなります。
今回も、ありがとうございました
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