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青少年育成白州地区・武川地区民会議講演会~現代の学校事情から新しい授業の方向性~ レポ

青少年育成白州地区・武川地区民会議講演会
~現代の学校事情から新しい授業の方向性~

講師は、山梨大学大学院 古屋啓一
大学院 総合研究部 教育学域 教育学系(教育実践創成講座) 教授 
https://eradb-ref.yamanashi.ac.jp/html/100006943_ja.html

アドジャンでアイスブレイク

参考:高知市 (平成 26 年8月 27 日発行)
https://www.city.kochi.kochi.jp/uploaded/attachment/29944.pdf

1、みんなで「お願いします」のあいさつ。
2、話す順番を決める(じゃんけんで勝った人時計回り)
3、「アドジャン」のかけ声で0本から5本の指を出す。
4、出された指の数をたし1の位の数字の番号のお題を順番に答えていく(パスあり)
5、4を繰り返す
6、もっと詳しくしりたいことをフリートークで
7、振り返り
8、みんなで「ありがとうございました」のあいさつ

重視していること①
・コミュニケーション能力
・相互理解力
・自己開示力
・共感的理解

「学びに向かう力、人間性」(=非認知力)が今注目されている。

学校で何を学ぶか。
知識や技能をできるだけたくさんまた、正確に身につける。
知識に関する問題点1,
詰め込んだ知識はテストが終わるとすぐに忘れてしまう。
例えば、面積を求める問題が出たときわかりやすい問題は解けるが応用問題になると正解率が如実に下がる。あるある。

  • 産業革命後の工業化社会ではマニュアルに沿って正確に働く人材が有用だったので知識技能を重要視。

    情報かが進み急激に変化する社会へ
    ・少子高齢化・情報化・インターネットの普及
    ・グローバル化・人工知能の発展
    正解のない問題に積極的に対応し自ら問題解決を図る人材が必要
    「知識技能をどう使うか」
    「学んだことを社会にどう生かすか」も重要」
    新しい時代に必要な力をどのように育むか
    ・新しい時代に必要となるししつ・能力の育成と学習評価の充実
    学びを人生や社会に活かそうとする学びに向かう力・人間性など
    実際の社会で生きて働く「知識及び技能」の習得
    未知の状況でも対応できる思考力・判断力・表現力など
    知識をどう使うか

    非認知能力
    粘り強く取り組む力・やり方を調整し工夫する力・協力し合う力

    知識は必要か?!
    知識は必要!だけど、知識があるだけでは無意味
    思考力・判断力とは、
    知識が様々な状況で活用され、整理統合される中で有効な知識を個性的独創的に繰り出せるようになった状態
    質の高い解決問題に町域固有知識、とりわけ概念的な知識や統合的な知識は不可欠

    グループワーク:朧月夜を考える
    「菜の花や月は南で日は東」 さて、この時、月は満月・半月・三日月のどーれかな?

    重要視していること②
    児童生徒相互の学び合い=対話
    先生より上手
    教える側の理解の深化にも役立つ(ピア(仲間)インストラクション)

    学校の思い
    知識の定着を図りたい
    知識と思考力・判断力・表現力をつなぎたい。
    そのために「対話的」で「深い学び」びある授業をめざしている。

    グループ内で自分の回答を周囲に説得する。最も納得した答えをグループで決める。

国語的だと、、、
春の夕暮れ、黄色い菜の花の可憐さに見とれていると、東の空に月が登ってきた。振り返って西の空を見ると日が沈んでいく。月と太陽のコントラスト、そして菜の花、春のうららかさに身を沈め、自然の雄大さにみとれることしばし・・・

理科的だと、、、自然の事物・現象を質的・量的な関係や時間的・空間的なかんけいなどの化学的な視点で捉える。
情報:「菜の花」→春、「月は東に日は西に」→月と太陽は地球を挟んで180度の位置関係
既習事項:太陽の光を正面から受けると満月(小6・中3)
春の夕暮れに東の空は満月、西の空には夕日が沈む情景である。

重要視していること③
知識と知識を結びつけること
同教科・他教科・生活体験等
これが「深い学び」
有意味学習
重要視されていること
①非認知能力
②対話
③知識と知識のつながり『深い学び』

グループで考える
粘り強く取り組む力・探求意欲
協力し合う力・コミュニケーション力
知識・スキル・探求技術
論理的思考・判断・説得できる表現

あらゆる手段を使い、すべてを動員して課題に取り組み時間内に納得会にたどり着く。

重要視していること④
正解のない問いについて考える
アウトプット(外化)の機会を作る

論理的な思考力・表現力+傾聴力
自分が正しいと信じる知識や事象を外化して繋げて説明する作業がとても重要
先生はできるだけしゃべらない


振り返り:この講座は、、、
主体的な学びでしたか?
(興味深い課題でしたか?自分の頭で考えましたか?)
対話的な学びでしたか?
(対話で納得したりあらたな考えがうかんだりしましたか?)
深い学びでしたか?
(知識と知識が結びつきましたか?)

もし、そう感じるならば
このような授業デザインが現在の学校の目指す授業デザインといえます。

主体的・対話的で深い学び(アクティブラーニング)の視点から学習過程の改善

クリティカルシンキング:与えられた情報や知識を鵜呑みにせず、複数の視点から注意深く、論理的に分析留守能力や態度

これらの学びは
「どのように問うか」が鍵!
問いで見えるものが変わってくる

主体的で対話的な深い学びを体験した子たちのアンケート
他の人の質問や考えから、新たな理解が産まれたり、自分が色々な角度から考えたりして、様々な視点から色々な読み方ができ、楽しかった。というような感想が出ていた。

(授業で)重要なことは、子どもが自由な時間にわからないことを調べたり、実験してみたりするような、そんな興味が喚起できる授業をすることである。
授業で扱う内容は多くなくてよいが、基本をしっかりと理解でき、子どもたちが帰宅後に興味をもったおことをその子なりに発展させ、より深い理解に至ることができるような授業であってほしいと思う。そうすることによって子どもたちの理解は教師がしらないうちに伸びている。 
出典:学習意欲の心理学 桜井茂男 誠信書房 


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