中東の小噺

こんばんは。中小企業診断士HOKU塾の「U」、牛屋が担当します。

以前の記事価値分配型交渉と価値創造型交渉で、交渉のパイを大きくして、近隣住民を味方につけた話をしました。

今日のテーマは「一歩引いて、新しい目線で見ることが重要」です。

交渉は時として見方を変えることが重要です。今日は有名な中東の昔話について触れてみます。

アラビアの昔話。ある商人が17頭のラクダを財産として持っていて、3人の息子に分配方法について遺言した。
「長男に半分、次男に1/3、三男に1/9を分け与えなさい」
しかし3兄弟は悩みました。17は、5でも3でも9でも割れない。実際に割ってみると、下記のようになる。

長男が8.5頭、次男が5.66…頭、三男が1.88…頭

これでは生きているラクダを割いて分けないといけなくなってしまう。

そんな困っている兄弟を見た旅の老婆がこう言いました。「自分の乗っているラクダを1頭貸しましょう」

するとラクダは18頭になったので、長男は9頭、次男は6頭、三男は2頭もらい、1頭余りました。1頭余ったのですから、そのまま老婆に返した。兄弟はみな喜んだ。めでたしめでたし！

・・・が・・・この話は、小さな問題が2点あります。

1つ目は、得た利益に差がある事です。長男は0.5頭得、次男は0.33…得、三男は1.11…得。となり、兄弟で利益に差が出ています。

2つ目は、父の遺言では「余り」が出るべきはずだったのに、遺言を無視して余りを出さなかった事です。ただ、父が「余り」についてどうするか触れていなかったので問題ないとも考えられます。また、元々の父親の分け方に問題があったとも考えらえれます。

些細な問題はありましたが、全員が納得しているのでこの話は成功と考えて良いでしょう。今日のテーマ「一歩引いて、新しい目線で見ることが重要である。」でした。

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明日はHOKUのメンバー「H」が担当します。