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47.子供は親を助ける為に「心の病」になる #1


始めに


昨日までは「子供は親を助ける為に病になる」と題して、主に先天性の障害に焦点を当てた記事を書きました。

今日からは心の病に焦点を当て、
「子は親を救うために『心の病』になる」著者:高橋和巳 を参考に記事を書かせて頂きます。



子供は自由を獲得するために反抗する


生まれたばかりの子供は、右も左も分からないため、全面的に親の保護を受けて育ちます。

しかし、2、3歳になると子供は初めて自分の足で動き回れるようになり、それまで素直だった子供が、口をひらけば「イヤイヤ」と言い、反抗するようになります。

その理由は、
人はいつも、より大きな自由を手に入れようとするからです。

「自分だけで出来る自由」を手に入れるためには、「従わない自由」を獲得する必要があります。
(僕もハゲることに悩まされるぐらいなら、いっそ丸坊主になって、頭髪の悩みから自由になれば良いのではないか…と思いましたが、気のせいでした)

母親に抱っこされるか、手を引いてもらわなければ移動できなかった子が、自分の足で動けるようになり、好きな方向にも行けるようになります。

だから何度も何度も反抗し、自分1人でも歩け、親と一緒に歩けること、その両方が確認出来ると、反抗は止みます。

ここで生まれて初めて自由を獲得するのです。

行動する自由を手に入れた子供は、その時から思春期までの約10年間、貪欲に親の行き方を学び、価値観を取り入れて、社会を理解していくのです。



親の心の矛盾



12歳頃までは、子供は無心に親を真似て、生き方を学び、親を信じて疑いません。

全てが親基準です。

それが生きていく為の大切な心の基盤になります。

しかし、親も完璧な人間ではありませんから、

気持ちの偏り

悪い心
辛い気持ち
間違った生き方
安易なバリカン剃り
を抱えています。

子供はそうした親の「心の矛盾」も、間違ったまま吸収してしまうのです。

このようなことを知ると、

「15歳までは親のいんねん」

というのは、この世の理(ことわり)なのだと納得させられます。

15歳までは親のいんねんについては昨日の記事をご覧下さい。



親の「心の矛盾」がそれほど大きくなければ、親の生き方を吸収した子供も、「心の矛盾」に煩わされることなく、自分の人生を歩んでいくことができます。

しかし、
親の「心の矛盾」が大きいと、その生き方を吸収した子供は同じ苦しみの中を生きることになります。

子供は親に教えてもらった生き方が全てなので、その「心の矛盾」に気付くことは出来ません。

親の生き方が全てですから、思春期前までは、そのことで、倒れてしまうことはありません。

(例外的に、あまりにも「心の矛盾」のストレスが大きく耐えきれなくなると、夜尿症、抜毛、神経症的な癖、慢性的な腹痛等として現れてきます。)

抱え込んだ「心の矛盾」は思春期になると爆発してしまいます。



反抗期の激しさは、親の「心の矛盾」に比例する



思春期は、大人になるための準備期間であり、その最大の課題は親からの精神的自立です。

自立が上手くいくかは、それまで10数年間の親子関係によります。

親から吸収した生き方に、大きな矛盾が潜んでいなければ、精神的自立は上手くいきます。

しかし、
親から辛い生き方を引き継いでいると、自立は簡単には進まず、時には混乱したり、激しい反抗期が続いたり、心の病気になったりしてしまいます

例えば、
両親の仲が悪く、母親が苦労していたとします。

子供はいつも母親の心配をし、我慢する生き方を引き継ぎます。

すると子供は、
「新しい世界へ自立したい」
という気持ちと、
「親のように我慢すべきだ」
という気持ちがぶつかり合い、
悩み、自分を責め、家庭を恨むことになるかもしれません。

また、父親に厳しくされ自分を抑え込んできた子がいたとします。

一方では今までの我慢を晴らしたいと思い、
一方では我慢が足りないと自分を責め、
そういう生き方をさせた親に、怒りが向かうかもしれません。

このように、思春期につまずくのは、親から自立出来ない苦しみからなのです。


親をの心を救うために起こる、思春期の「心の病」


苦しい生き方を強いられた子供は、思春期になって苦しみを訴えます。

生き方を変えたくて、親に助けを求めますが、親はその訴えを理解しないことがほとんどです。

なぜなら、
子供の生き方は、親の生き方を吸収したものであり、親は長いこと続けてきた、自分の生き方に疑問を抱いていないので、子供の訴えていることに見当が付かないからです。

そんな子供は、親から見たら「わがまま」を言い、「甘えた根性」を持ったようにしか見えません。

そんな状態ですから、親と子供の対立はますます深くなります。

子供は、気持ちが分かって貰えないと落胆し、挫折し、その気持ちをどうしたら良いか分からなくなります。

こうして、子供は最後の手段に訴え「心の病」になるのです。

不登校、引きこもり、万引き、リストカット、拒食症、過食症、非行、ドラックなどの症状は、

親から引き継いだ、「心の矛盾」が子供の中に生み出した「病」です。

それと同時に、子供が、教わってきた生き方を修正するために始めた抗議行動であり、親子関係を見直すためのとったギリギリの手段です。

ここまでしないと、親は気付いてくれないのです。

子供の苦しみは、親から受け継いだ苦しみです。だから親の苦しみでもります。

心の深いところで、親と一緒に治りたいと願う。

親が生き方を修正して、親自身が苦しさを取ってくれなければ、自分の苦しみと取れないと、知っています。

その証拠に、子供達は無意識に、自分でも気付いていないような言葉を漏らします。

「なぜここまでやっても、分かってくれないんだ」
「どうして、気付いてくれないんだ」
「まだやらないといけないのか」

思春期は、「心の矛盾」に押しつぶされてしまう可能性のある、人生最大の危機であり、親子関係の危機でもあります。

しかし、ここを乗り切ることで、子供は一人前の大人になり、親は長く抱えてきた心の矛盾を解決し、人生の後半を生き直すことが出来るのです。

思春期を通して、親は子に救われるのです。

続く


おまけタイム


どーも!親知らずがありえない方向に生えているが、痛くないので放置している男
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明日は忙しく、記事を書く暇が無いので、おまけタイムのみを更新しようと思っている男
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今日のおまけタイムを書きながら、明日のおまけタイムどうしようかと考える男
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スマホをポチポチという表現はおかしい、ガラケー時代を引きずっていると気づく男
時代遅れの既婚者でーぇーす!

うーんこのやり方はイマイチだと思いましたが、それが分かっただけでも良しとする男
ほこりまみれの信仰こーせーです!

明日はおまけタイムのみの更新になりますので、よろしくお願いします!


本日も最後まで読んでいただきありがとうございました!


ほな!


参考文献

子は親を救うために「心の病」になる
著者:高橋和巳
発行所:筑摩書房




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