おもに短歌と自動筆記

おもに短歌と自動筆記

最近の記事

自動筆記/2024.11.21(3分間)

まだそこで世界を夕暮れにしているのに、実際のところ見えていたのは白い靄だった。隠れて散歩していたはじまりはいつもさっぱりしていて、消えない感情ばかり増えていくのが嫌で仕方なかったのだ。背中には小さな棘が刺さっているのを知っている。苦しいときに考えていることを夢の中に持ち込んでみて、それでもなにも終わらないと気づいた。ここにいる人たちはみんな笑顔で息が苦しくなった。たのしいは怖いと知ったのはいつからだろうか。立っている場所がどうしてもゆるくて、このまま沈んでいくことをひとつの企

    • 2023年の振り返りと2024年の抱負

      年の瀬ですね。 ふだんnoteには限界短歌の寄せ集めと自動筆記とかいう不気味な文章しか載せていないんですけど、1年の最後くらいは今年あったことを振り返るのもいいかなと思い、備忘録的に記そうと思います。決して帰省して実家にいるのが暇すぎるからというわけじゃないよ。 毎年この時期に一年を振り返るとなんか物足りなかったような気がするんですが、今年はめずらしくいろんな挑戦ができたなと思います。後半は失速気味でしたけど。 完全に自己満投稿ですが、よろしければお付き合いください。

      • 限界OLクソ短歌(2023/10)

        • 自動筆記/2023.10.28(5分間)

          どこまで行っても白い海だった。夕方過ぎに苦しんでいた魚たちの群れが星の輝きを伴ってこの世界に降りてきた。レンガ造りの家で小さなピザを焼いていたその人は、この世界の終わりみたいな顔をして僕に静かに手招きをした。夫婦たちが踊り狂っている。 クリアファイルには何も書かれていなかった。地図の中にその島は浮かんでいなくて、宝物はどこにもないみたいだった。切手を貼って出した手紙が届くころ、世間は大きなニュースでもちきりになっていて、なくした指輪を空高く投げたところでその漫画は終わってし

          自動筆記/2023.10.19(5分間)

          六月の雨が降る夜のことだった。ひとつだけそこにあったたんぽぽがやせ細って空を見上げていた。何もないような気がしていたのにそこには小さなトンネルがあって、そこを通ってくる人たちはみんななごやかに穏やかに笑っていた。少し不思議な人たちだと思った。だからといって彼らをさげすむことはなく、僕たちはそのまろやかな瞳に見とれていた。苦しみには魂が宿る。言葉がなにも生まれないまま、夕方過ぎに止んだ雨がはじめて僕たちの前に姿を現した。虹よりも先に橋が壊れていった。そこにいた人は振り向きもせず

          自動筆記/2023.10.19(5分間)

          限界OLクソ短歌(2023/09)

          限界OLクソ短歌(2023/09)

          限界OLクソ短歌(2023/08)

          限界OLクソ短歌(2023/08)

          短歌/THE FIRST SLAMDUNK

          短歌/THE FIRST SLAMDUNK

          自動筆記/2023.06.30(5分間)

          さてこれはもうびっくりしたことになにもできないのだ、僕は東京タワーに上ってそれきりだった。床に散らばったたくさんのおがくずを拾い集めて果たして何になるのだろうか、イルカが血まみれになっていた、そこだけに光があった。何も考えられないことに対して人はなにも怒らなかった、僕だけが怒っていた、許せないことにトマトをひとかけら食べた後、星屑のように舞い散る雪が僕らの頭上に降り注いでいた。世界が祝福していた。なにもかも綺麗だった、綺麗という言葉の意味を考え始めるときりがないので、ご飯を食

          自動筆記/2023.06.30(5分間)