【2024インドネシア視察】Day1 公文国際奨学財団の奨学金で25日間インドネシアの教育を視察します。
インドネシア教育視察
2024年7月30日から8月23日までの25日間、インドネシア教育視察を行います。
今回は公文国際奨学財団の国際教育関係教員短期海外研修プログラムに採用していただき、いただいた奨学金で視察に行かせていただきます。
公文国際奨学財団の奨学金についてはこちら↓
中学・高校国際教育関係教員短期海外研修プログラム実施要項
【応募資格】日本国内の中学校、高等学校又は中等教育学校において国際教育に関わっている教員(担当教科を問わない。)
【助成金額】総額500万円(但し、1件につき100万円を上限とする。)の範囲内で、研修費、研修中(研修先滞在中及びその前後の異文化体験等期間と認められる期間)の滞在費、往復渡航費及び日本・滞在国国内旅費等を財団が助成する。
【研修内容・方法、研修先】研修は、海外において行われる国際教育に関わるものとする。教員の能力向上に資するものであれば、研修プログラム・コースのようにまとまったものに限る必要はなく、例えば特定の目的をもった海外調査のようなものでもよい。研修への参加は一人に限らず複数名でもよい(但し、同一勤務校であることを要す)。研修場所は、先進国や英語圏に限らない。具体的な研修内容・方法、研修先等については応募者自身で調査、立案、計画、確保するものとする。
(公文国際奨学財団のHPより引用)
インドネシアとの関わり
僕とインドネシアとの関わりは1999年から2000年の大学院での出会いから始まります。
全くインドネシアに興味がなかった僕でしたが、インドネシア文化人類学の大家であった染谷臣道先生との出会いや、素敵なインドネシア人留学生たちとの出会いによってインドネシアに興味を持って行きました。
そして卒業旅行に選んだ場所はインドネシア。スハルト長期独裁政権が崩壊してまもなくの混乱したインドネシアは貧しい発展途上国そのものでした。
2018年
インドネシアと再び関わるきっかけとなったのは、2018年の春のインドネシア人留学生だった友人家族との再会。
静岡で再開した友人たちが言った言葉がとても印象的でした。
その言葉が心に刺さった僕は、2018年夏には単身、インドネシアの教育視察に飛び込んでいました。
2023年の夏休みには日本中の教育インフルエンサーとともに、コロナ期のインドネシアの教育活動を調査しました。
2023年冬にも静岡サレジオメンバーでインドネシアの教育について調査しました。
今回の旅の目的
記録的な円安と物価高に苦しむ日本と比べて、インドネシアは世界の中でも成長著しい国家です。
2050年には日本を抜いて世界4位になると言われています。(日本は8位)。
現在の日本の出生数が70万人を切っているのに対して、インドネシアは480万人。また数年以内に世界最大の宗教となるイスラーム教徒がもっとも多いのもインドネシア。(3億人近い人口の約9割がイスラーム)。
このように高いポテンシャルを持っているインドネシアの弱点は教育でした。ところがこの教育分野でも躍進が凄まじい。元々教育熱心な国民性であり、教育文化大臣にハーバード大卒、30代のユニコーン企業(インドネシア版ウーバーであるゴジェック)の社長ナディム・マカリム氏を据え、世界レベルの教育改革を推進しています。5000万人の児童生徒対象に、教育の自由化、規制緩和、その先のICTを活用した教育現場での創意工夫によってテコ入れし、教育の質の向上を計ってきました。
新型コロナウイルスの流行による休校に対しても素早い対応をしています。経済的に厳しい家庭には、「家で学ぼう (Belajar dari Rumah)」プロジェクトを実施しました。ICTのオンライン教育ではなくテレビ放送を使ったオーソドックスな遠隔教育で、インドネシア国営テレビと協力して2020年4月から自宅学習プログラムの全国放送を開始しています。
その一方でICT学習環境が整っている家庭の生徒向けに、「オンライン対面学習プログラム」「教師向けオンラインコース」「デジタル読書」「電子教科書」「携帯教育マルチメディア教材」等の学習メディアを開発し、公開してきました。
ナディム大臣が教育のデジタル化のこれからの担い手として期待を寄せているのが、民間企業、特にEdTechです。インドネシアにおいてもEdTechと政府の連携が始まっており、教育文化省のウェブサイトには民間企業が開発したオンライン学習サービスの情報も提供されています。
このように注目すべきインドネシアの教育。その中でも最も注目しているのがSDH(スコラディアンハラパン)という学校です。
今回はSDHで英語をつかった日本文化の授業(知育菓子を使った寿司の歴史)をやらせていただく予定でいます。新しいチャレンジにご期待ください。