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【インドネシア教育ツアー】DAY6 イスラーム高校に衝撃の初潜入!
イスラーム高校
今回の旅の僕の一つ大きな目標だったのが、イスラーム高校を訪問すること。
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インドネシア人の9割がイスラーム教徒、ということに加え、イスラームが今後世界最大の宗教になるであろうこと、イスラーム教徒が占めるエリアにグローバル・サウスが多いこと、などに注目しています。
(グローバルサウスとは地球の南側に多い、世界で存在感を高めている新興国や発展途上国を指す。)
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日本の高校生のイスラームのイメージ
日本の高校生のイスラームのイメージを研究したデータがあります。
松本高明氏は東京都と神奈川県の国・ 公・私立高校 23 校の生徒を対象に調査を行いました。(回答者数は 1670 人)
松本氏によると「高校生はイスラームに否定的なイメージ を持っており,「厳格で戒律が多く不自由」「得体が 知れず理解しがたい」「不寛容で攻撃的」「ヒゲをは やした沙漠の民」の 4 つにまとめられる」(「日本の高校生が抱くイスラーム像とその是正に向けた取り組み--東京・神奈川の高校でのアンケート調査を糸口として」,2005)とまとめました。
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僕の世界史の授業でとったアンケートでも、イスラームのイメージは、
「真面目・堅苦しい・テロ・戒律が厳しい」といったものが多かったのもじ事実です。
イスラーム教徒の友人が多い僕にはそういうイメージは当然ありませんが、インドネシアにあるイスラームの高校とはどのようなものなのか、とても興味がありました。
やはり厳格でまじめな学校なのか?
どのような校舎なのか?
今回の旅でようやく潜入することができました!
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ディポネゴロ高校
今回お世話になったのは、インドネシアのマランにあるディポネゴロ高校。イスラームの私立高校です。
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地元の有力者たちの寄付によって設立された学校です。
ディポネゴロとは?
「ディポヌゴロもしくはディポネゴロは、オランダ領東インド支配下ジョグジャカルタの王子。王位継承問題からジャワ戦争を引き起こし、オランダへの抵抗運動の指導者となった。」(Wikipediaより引用)
ジョグジャカルタという街は日本の京都のような古都。マタラム王国の中心でした。(この王国、今も続いていてジョグジャカルタは特別州になっています。そこの州知事はマタラム国王が継承しています。)
このマタラム国の王子がディポネゴロでした。母の地位が低かったディポネゴロは弟が王位に着き、これを補佐しました。ここで(村上春樹の小説で有名な『ラッフルズホテル』の)ラッフルズ(イギリス人)が人望が厚かったディポネゴロに目をつけ、国王の地位につけることを約束します。
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ところがジャワ島がオランダの植民地なることになり、ラッフルズは帰国。オランダ当局はディポネゴロの王位即位を承知せず、弟の子の摂政とします。これに民衆は同情し、ますますディポネゴロの人気が高まりました。
この後、オランダ当局はディポネゴロの持つ聖地に道路を敷いたことにより、ディポネゴロはオランダ統治に立ち上がりました。ゲリラ戦を行うものの、次第に劣勢になり、敗北。スラウェシ島に島流しとなりました。
そして時は流れ、熱心なイスラーム教徒であり、オランダ統治と戦った勇者をディポネゴロを称え、学校の名前をディポネゴロとしたそうです。
ディポネゴロ高校で大歓迎を受けた!!
緊張しながら門をくぐるとそこはメルヘンの世界!
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かわいいピンクの建物が広がっていました。
そして真ん中にある広場を埋め尽くす生徒たち。
なんと学校をあげての大歓迎を受けました!
もう一つ驚いたのが、その明るい雰囲気。生徒も先生も満面の笑顔。そして元気のいい、楽しい雰囲気で満ち溢れています。
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厳格な雰囲気を予想していた僕はあっけにとられました。
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大盛り上がりの会場。まるで推しのアイドルがあらわれたように、我々の登場にキャーキャー声援が送られます。
あっけにとられるおっさんや子どもたち(笑)
そしてディポネゴロ高校のイケメン先生が登壇すると、謎のコール&レスポンスが始まりました!
詳しくは動画をご覧ください ↓
歓迎の合唱
一番右のヒジャブをかぶっていない少女はキリスト教徒。学校中に3名のイスラーム教徒でない生徒がいるとのこと。この辺もインドネシアの多様性を感じますね。
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歓迎の踊り
鮮やかな衣装がとても素敵です。
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授業を見学
パソコンを使った授業を見学。
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日本語の授業もあります。
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インドネシアの多くの学校では日本語を教えています。
日本語クラスの先生と生徒と記念撮影!
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学びが多く、とても楽しい学校訪問にになりました!