ほっかいどう暮らし189 余市町 鮪カツ定食
しばらく暑い日が続いた8月の週末、珍しく本日は雨の予報。
お盆には離れて暮らしている息子と娘が帰ってくるので、ちょっと片付けでもしておこうかと考えていたら「ピンポ~ン」とチャイムが鳴る。
誰かと思って玄関に出ると、ご近所の飲み友達のコーイチさん(50代初め)とゆういちさん(40代後半)が
いやいや、まだ朝の10時前ですよっ!!
と言ったら
ゆういちさん 「だって雨降ってやることもないし...」
コーイチさん 「家族みんなどこかへ出かけちゃって、1人で家にいても暇で暇で...」
...堕落の始まりである。「こんなことではいけないっ!」と思い、僕が
「雨が降っても楽しめるところなんていっぱいあるでしょ!...ん~、今から余市へ行くっていうのはどうだい?」
と誘ったら
ということで、そのまま2人を車に乗せて余市町へ向かいました。
札幌から小樽に向かう国道5号線を走っていると、とっても些細なことからおじさん達の口論が始まり、やがて口喧嘩に発展...。
コーイチさん 「あんた、そんな事言ってるからアゴにカビ生えるんだわっ!」
ゆういちさん 「カビじゃねーしっ、ヒゲだしっ!そっちこそ、そのビール腹なんとかしなさいよっ!!」
コーイチさん 「へんっ!砂漠で生き延びるために蓄えてるんだよっ!」
ゆういちさん 「ラクダのコブかよっ!意味わかんね〜っ!!」
...まったく聞き苦しい限りである。そこで僕が
「せっかくこれから遊びに行くんだから、喧嘩はやめなよ。相手の悪口ばかり言ってないで、たまにはいいところを褒めたらどうだい?」
と言ったら
「まぁ、確かに...」
「遊びに行くのに、気分悪いんじゃつまらない...」
と思い直し、お互いのいい所を褒めようとしたのですが
無いのっ?いいところ一つも無いのっ?!
確かに二人とも悪い人ではないのですが、実際に褒めようと思ったら一体どこを褒めたらいいのやら...。
そんな事をしている内に余市町に入りました。
「雨が降っても楽しめる所」と言って僕が思いついたのが
国指定史跡 フゴッペ洞窟
縄文時代に刻まれたという壁画の実物を見ることができます。そこには人や船、動物の形などが見て取れ、太古のロマンを感じます。
しかし、おじさん達の心には
何も響かなかったようです...。
そして
コーイチさん 「こういうんじゃなくてさぁ...ミュージアムとか...」
ゆういちさん 「見学もできて、お土産も買える...みたいな...」
と言う。「なんだそっちか」と思い、そこから向かいましたのは
余市宇宙記念館 スペース童夢
同町出身の宇宙飛行士・毛利衛さんゆかりの記念館。同じ敷地には『道の駅 スペースアップル余市』もあり、特産品やお土産も買えます。
さっそく中に入ろうとしたら、おじさん達
「いやいや、違うからっ!」
「普通余市でミュージアムと言ったら
そう言われても「ニッカウヰスキー余市蒸溜所」にはもう何回も来ていますし、今年に入ってからすでに4〜5回は訪問しています。なので
そう告げたらおじさん達、まぁ怒ること怒ること...。
仕方がないので、そのまま歩いて
ニッカウヰスキー余市蒸溜所へ。
ニッカミュージアムを見学した後、売店でウイスキーを買いました。
そんな事をしているうちにお昼の時間もだいぶ過ぎたので、ご飯を食べに行くことにしました。
行き先は僕に任せると言うので、伺いましたのは
うまいもん屋 余市店さん
テーブル席に案内され、メニューを見ながらゆういちさんは
はまぐり海鮮丼を、僕は悩んだ末
鮪カツ定食を注文。コーイチさんはブレることなく好物の
かつ丼を頼んでいました。
出来上がりを待つ間、コーイチさんとゆういちさんが競馬の予想を始めたのですが、コーイチさん
「今日のメインレースは外しようがないわ」「これを外すほど愚かではないっ」「まぁ、ほぼ100%当たりでしょう」
と豪語する。
そこでゆういちさんが
「へぇ、そんなに自信があるんだ。じゃあ俺もコーイチさんの言う通りに買ってみようかな」
と言ったら
コーイチさん 「あ〜、それは
つまり口だけなんだね...。
そんな話をしてるところに、やってまいりました
鮪カツ定食
鮪の旨みが閉じ込められたカツ。油で揚げてあるものの、軽い感じでいくらでも食べられそう
タルタルソースをたっぷりつけて...あ〜っ、ビール飲みたいっ!
濃いめのソースにカラシをちょっと乗せて...う〜っ、ご飯がすすむっ!
ごちそうさまでした。おいしく完食いたしました。
さて帰りの道中、札幌競馬のメインレースの時間となりスマートフォンでレースを見ていたおじさん達が突然
「うぉ〜っ!!
そして
家に帰るとすぐにお寿司を注文し、奥さん達にも声をかけて楽しくお酒を飲みました。
そう言えば『競馬で勝ったら気前がいい』ところは、おじさん達の
唯一いいところでしたね〜〜〜っ!!
おしまい
褒めてつかわす(笑)